クラウンが今年初の新規上場、初日ストップ高に

2015/04/27

品薄で人気化、50%上昇で寄り付きそのままの引け

 

 4月27日に、プラスティック製品企業のクラウン・アジア・ケミカルズ(クラウン)が、フィリピン証券取引所(PSE)に新規上場された。PSE取引コードは「CROWN」である。


 クラウンの上場初日は、IPO(新規公募)価格比50%上昇、すなわちストップ高の2.11ペソで寄り付き、そのまま2.11ペソに張り付いたままで引けた。2.11ペソでの売り物が多少出たことで、この日の出来高は1,085万5,000株、その売買代金は約2,991万ペ ソであった。ついた値段は2.11ペソの一本のみであった。そして、引け段階で、2.11ペソに約7,806万株の買い注文が残されていた。


 クラウンは、4月10日~17日に新規公募(IPO)を実施した。IPO株数は1億5,800万株、1株当たり公募価格は1.41ペソ、したがって、IPO規模は2億2,278万ペソという小型案件。非常に品薄ということもあって、上場初日は人気化という結果となった。
 
 フィリピン証券市場は2015年も活況で、年初からの史上最高値更新回数は既に27回に達している。しか し、IPOや新規上場の動きは鈍い。クラウンが今年初のIPO案件であり、新規上場第1号となる。上場企業数増加がフィリピン証券市場の緊急の課題であり、PSEの今後の動きが注目される(15年4月28日のPSE取引記録などより)。