最大行のBDO、第1四半期の純利益12%増の61億ペソ
2015/04/24
通年の純利益10%増の251億ペソと連続最高益更新見込み
当地の最大銀行(総資産ベース)であるBDOユニバンク(BDO)は4月24日に年次株主総会を開催した。
BDOはこの年次株主総会において、2014年(1月~12月)の監査済み決算を発表した。2014年の確定純利益は、2月26日発表の速報値と同じで2013年比0.8%増の228億ペソであった。そして、当初目標を達成するとともに小幅ながら連続最高益更新を続けた。小幅増益という結果となったが、2013年は非常に高水準の売買益が計上されたことによるもので、2014年は。一時的損益を控除した実質ベースでは18%増益であった。また、本業の融資業務による純金利収入は同19%増の512億ペソと好調であった。
BDOは株主総会において、2015年第1四半期の(1月~3月)の決算速報も発表した。それによると、2015年第1四半期の純利益は前年同期比12%増の61億ペソに達した。
主力の融資業務による純金利収入が引き続き堅調であり、前年同期比9%増の133億ペソに達した。第1四半期末の融資残高は前年同期末比15%増の1兆1千億ペソに達した。一方、受け入れ預金残高は同12%増の1兆5,000億ペソ超に達している。
BDOは、2015年通年の純利益は前年比10%増の251億ペソに達し、最高益更新を続けると見込んでいる。
財務体質の改善も進んでおり、2014年3月末の不良債権(NPL)比率は1.3%、前年同期末の1.5%から更に低下した。不良債権貸倒引当率は190%に達し、同じく175%から一段と向上した。バーゼルⅢ基準による自己資本比率(CAR)は14.0%、中核株式自己資本比率(CET1)は11.9%で、中央銀行の各々の最低基準10.0%、8.5%をかなり上回っている。
なお、BDOの本店所在地はマニラ首都圏 マカティ市。フィリピン全土に800以上の支店、2,600台以上のATM、海外に29拠点を有している。 ジャパンデスクを設置しており、日系企業向けサポート体制が充実している。日本企業のフィリピン進出増加に対応すべく、日本の国際協力銀行(JBIC)や 有力地方銀行との提携を進めてきている(15年4月24日のフィリピン証券取引所回覧02096-2015号などより)。