丸紅、フィリピンなどアジアで代替エネ事業拡充へ

2015/04/13

イタリアの再生可能エネ最大手EGPと提携覚書

 

このほどイタリアの再生可能エネルギー最大手であるENELグリーンパワー(EGP)は、丸紅との間で、アジア太平洋地域における再生可能エネルギー事業展開に関する2年間の提携覚書を締結したと発表した。


 この覚書によると、両社は、フィリピン、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、豪州などにおいて、地熱、風力、太陽光、水力発電などの再生可能エネルギー発電等の機会を模索する。まずは、それらに関する情報交換や共有がスタートとなる。

 EGPは、主力の欧州市場から、成長力が高く再生エネルギー資源が豊富なアジア太平洋地域などへシフトしつつある。現在、15カ国において約740の再生可能エネルギー発電プラントを運営、それらの総発電能力は9,600メガワットに達している。

 一方、丸紅は、海外電力事業を戦略分野の一つに掲げており、強固な基盤を増強すべ くグローバルポートフォリオの拡大を図ってきている。国内商社中トップを誇る発電容量は、全世界ネット持分容量1万0,436MW(2014年3月末現在)と、欧米の一流IPP(独立系発電企業)に比肩するレベルへと拡大中である。

 丸紅は、フィリピンにおいて、4発電所への出資・運営を行っているが、それら総発電容量はフィリピン全体の4分の1に相当する約4,000MWに達する。堅調な経済成長を背景にフィリピンの社会インフラ需要は益々高まると見られるため、丸紅は、フィリピンにおける発電事業を重点事業と位置付け、今後も積極的な事業展開を行い、フィリピンの基幹インフラ発展・安定化に一層貢献していく方針である。再生可能エネルギー、代替エネルギー事業にも注力している。例えば、パンガシナン州でのサン・ロケ水力発電(345MW)事業などを展開してきている(ENELグリーンパワーや丸紅のウエブサイトなどより。