フィリピン上場投資信託(ETF)、6月末に東証登録完了期待

2015/04/12

 フィリピンの上場投資信託(ETF)であるファースト・メトロ・フィリピン株式上場投資信託(FMETF)を、東京証券取引所(東証)にも登録、上場の動きが進展しつつある。



 FMETFはフィリピン初のETFであり、2013年12月2日に、フィリピン証券取引所(PSE)に上場された。このFMETFは、フィリピン証券取引所指数(PSEi)に連動するように組成されている。メトロ・バンクグループの投資銀行ファースト・メトロ・インベストメント(FMIC)がファンド・スポンサーであり、ファースト・メトロ・アセット・マネジメント(FAMI)が運用する。

 ファースト・メトロ・インベストメント(FMIC)は、今年年初に東京を訪問、日本の有力機関投資家などと面談した。その際、東海東京フィナンシャル・ホールディングスからFMETFの東証登録・上場検討の提案を受け、日比両国の弁護士などとともに、東証登録・上場の可能性の検討に入ったとのことである。

 4月13日付けビジネスワールド紙電子版などによると、FMICのロベルト・ディスポ社長は「日比両国の弁護士によるFMETFの東証登録準備が最終段階に入っており、6月末までに登録が完了し、日本でのFMETF売買が可能になると期待している」とコメントしたとのことである。フィリピンでは先月に、FMETFの東証登録が承認されたとのことでもある。

 既報のとおり、近年の上昇ぶりが目覚ましいPSEの株価絡みの金融商品が登場しつつある。上記のFMETFのほか、2013年11月25日にシンガポール証券取引所に(SGX)に、SGX-PSE MSCI フィリピン指数先物が上場された。フィリピンでの株価先物導入については法整備が必要なため、海外での取引が先行するかたちとなったが、フィリピン株価派生商品登場は、投資機会や手段拡充に寄与すると期待されている。