第1四半期の株価9.8%上昇、史上最高値23回更新
2015/03/31
ペソ対ドルレート0.04%上昇、世界的ドル高の中で堅調
長期的に上昇基調を辿っているフィリピン株式市場が、2015年に入り上昇ピッチを強めている。
フィリピン証券取引所指数、ペソ対米ドルレートの動き(年末値と月末価、2015年は3月31日まで)
フィリピン証券取引所株価指数 | ペソ対米ドルレート | |||
時期 | 年末・月末値 | 上昇率 | 年末・月末値 | 上昇率 |
2004年 | 1,822.83ポイント | 26.38% | 56.280ペソ | -1.39% |
2005年 | 2,096.04ポイント | 14.99% | 53.090ペソ | 6.01% |
2006年 | 2,982.54ポイント | 42.29% | 49.030ペソ | 8.28% |
2007年 | 3,621.60ポイント | 21.43% | 41.280ペソ | 18.77% |
2008年 | 1,872.85ポイント | -48.29% | 47.520ペソ | -13.13% |
2009年 | 3,052.68ポイント | 63.00% | 46.200ペソ | 2.86% |
2010年 | 4,201.14ポイント | 37.62% | 43.840ペソ | 5.38% |
2011年 | 4,371.96ポイント | 4.07% | 43.840ペソ | 0.00% |
2012年 | 5,812.73ポイント | 32.95% | 41.050ペソ | 6.80% |
2013年 | 5,889.83ポイント | 1.33% | 44.395ペソ | -7.53% |
2014年 | 7,230.57ポイント | 22.76% | 44.720ペソ | -0.73% |
2015年1月 | 7,689.91ポイント | 6.35% | 44.080ペソ | 1.45% |
2月 | 7,730.57ポイント | 0.53% | 44.090ペソ | -0.02% |
3月 | 7,940.49ポイント | 2.72% | 44.700ペソ | -1.36% |
3カ月間 | - | 9.82% | - | 0.04% |
(出所:フィリピン証券取引所やPDS資料より作成)
フィリピンの代表的な株価指数であるフィリピン証券取引所指数(PSEi) は、2014年年間では22.76%の上昇となった。年間ベースでは6年連続の上昇となり、6年間の上昇率は286%(約3.9倍)に達している。そし て、2015年に入ると上昇ピッチに拍車がかかっている。
2015年3月のフィリピン証券取引所指数(PSEi)は続伸。特に、3月31日まで終値ベースで4日連続の史上最高値更新と強い動きとなった。3月の終値ベースでの史上最高値更新は6回、年初からの累計では23回更新となっている。PSEiは3月月間で2.72%の上昇、第1四半期累計では9.82%に達し、早くも7年連続上昇との期待が高まっている。なお、PSEiは3月30日に一時8,007.98ポイントまで上昇、初の8,000ポイント台乗せを果たすとともに、場中の瞬間値ベースでの史上最高値となった。
一方、PDS(フィリピン・ディーリング・システム)でのペソ対米ドルレートは、2015年3月末終値が1米ドル=44.700ぺソとなり、3月月間では1.36%のペソ安となった。米国景気回復やそれに伴う世界的なドル高の流れが当地にも波及したといえよう。しかし、第1四半期累計では0.04%と僅かながらペソ高となっており、世界的なドル高の流れの中で、フィリピンの堅調な経済成長、経常収支黒字、財政収支大幅改善などというファンダメンタルズを反映する展開となっている (PSEやPDSの取引記録などより)。