三菱商事と千代田化工、新ボホール空港など110億円で受注

2015/03/20

JICA円借款事業、日本の優れた技術で「エコ・エアポート」建設

 

 千代田化工建設(千代田化工、本社:横浜市)と三菱商事(本社:東京都)は、フィリピンの新ボホール空港建設及び持続可能型環境保全事業を受注した。受注内容は以下のとおり。

1.顧客名 :フィリピン共和国運輸通信省
2.建設地 :フィリピン共和国 ボホール州 パングラオ島
3.契約内容 :新ボホール空港建設及び持続可能型環境保全事業
4.契約金額 :約110億円
5.遂行形態 :千代田化工および三菱商事からなるジョイントベンチャー

 この事業は、フィリピン中部ボホール州都タグビララン市にある現空港に代えて、対岸のパングラオ島に国際基準を満たした安全で、かつ、将来の旅客の増加に対応可能な新空港を国際協力機構(JICA)による円借款事業として建設するものである。

 フィリピンは7,000余りの島々からなる島嶼国であり、航空輸送が重要な移動手段となっている。近年、フィリピンの旅客輸送量は大幅な伸びを示しており、ボホール島の現空港も航空需要が急激に増加している。今後も旅客数の伸びが期待されているものの、現空港の拡張は、環境社会面の問題等から困難な状況であることから、新空港の建設を行うものである。

 新空港の建設には、2,000mの滑走路、年間100万人の旅客に対応可能なターミナルビル及び空港特殊設備を含み、また、持続可能型環境保全事業として、「エコ・エアポート」のコンセプトの下、日本の優れた技術を活用して、太陽光発電システムの配備や、海洋汚染を防止するための濁水流出防止フィルターの設置を行う。

 千代田化工と三菱商事が共同遂行する空港建設案件としては、現在建設中のモンゴル・新ウランバートル国際空港に続き2件目となる。

 千代田化工の空港関連実績としては、上記空港建設の他、東京国際(羽田)空港、成田国際空港をはじめとする国内主要空港のハイドラント給油設備、サウジアラビア王国リヤド国際空港や同ダンマン国際空港のユーティリティー設備一式等、豊富な実績を有している。今後とも総合エンジニアリング企業として、空港をはじめとする交通関連インフラ事業への取り組みを積極的に展開する。

 三菱商事は、今までモンゴル、フィリピン、インドネシア、ウズベキスタン等での空港建設に携わってきており、今後もアジアを中心とする空港需要の増加に応えるべく、空港建設や運営までを含めて積極的に事業展開して行く方針である。
(15年3月20日の千代田化工建設株式会社と三菱商事株式会社のニュースリリースより)。