訪日フィリピン人、1月は57%増の1万4千人

2015/02/20

1月として史上最高、ASEANでタイに次ぐ規模に
伸び率ではベトナム人83%、タイ人65%に次ぐ3位

 

 日本政府観光局(JNTO)は2月18日、訪日外客数などに関する2015年1月の推計値を発表した。

 1月の訪日外客数(推計値)は前年同月比29.1%増の121万8,400人となり、1月としての過去最高を記録した。前年は1月下旬に旧正月が当り、 中華系人口の多い市場を中心に訪日外客数が大幅に増加したが、今年は旧正月(2月19日)休暇は2月中旬~下旬である。

 ビザの緩和や消費税免税制度の拡充、円安進行による訪日旅行の割安感の浸透のほか、観光庁、JNTOが中心となって継続的に取り組んできた訪日プロモー ション(スキーや雪遊び、冬のイベント「スノーリゾート」)が訪日外客数の拡大に寄与した。

 市場別では、韓国、豪州が単月として過去最高を記録したほか、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、米 国、フランス、ドイツ、イタリア、スペインが1月としての過去最高を記録した。

 上位5市場は、1.韓国(前年同月比40.1%増の35万8,100人)、1964年の統計開始以来、全市場を通じて初めて単月で30万人を突破した。  2.中国 (45.4%増の22万6,300人) 3.台湾(10.2%増の21万7,000人) 4.香港(38.1%増の8万7,700人) 5.米国 (3.9%増の6万2,100人)。豪州からは30.1%増の4万8,600人。

 フィリピンからは57.2%増の1万4,400人で、1月としての過去最高を更新。年末(クリスマス)~年始休暇が土日の関係で例年よりも長かったこと と、2014年9月30日よりスタートしたフィリピン人に対する数次ビザの大幅緩和、円安傾向、航空会社などとの共同広告等訪日プロモーションが、拡大に 寄与した。

 2月は旧正月休暇により、東アジア市場などからの訪日客数の増加が見込まれるほか、円安傾向の継続やスノーレジャー需要の拡大が後押しし、好調に推移すると期待されている。

注)「訪日外客」とは、国籍に基づく法務省集計による外国人正規入国者から日本に永住する外国人を除き、これに、日本を経由して第三国に向かうために日本 に一時的に入国した通過客(一時上陸客)を加えた入国外国人旅行者のことである。「観光客」とは、短期滞在の入国者から「商用客」を引いた入国外国人で、 親族友人訪問を含んでいる(15年2月18日の日本政府観光局発表より)。