渦潮電機、フィリピン電動三輪車工場が完成
2015/02/18
11日に落成式、当初月産500台、年央に倍増へ
渦潮電機(本社:愛媛県今治市)は、フィリピンにおいて、電動三輪車(E-Trikes、イートライクス)「68VM」の量産を開始しつつある。
車両の心臓部であるパワーコントロールユニット(PCU)の製造及び完成車検査は、現地子会社BEMACエレクトリック・トランスポーテーション・フィリピン(BEET社、本社:マニラ首都圏マカティ市)が行ない、車両組み立ては現地パートナー企業であるAlmazora Motor Corporation(本社:カビテ州)が対応する。生産能力は月産500台(年間6,000台)で、2015年7月からは、月産1,000台(年間12,000台)に引き上げる予定である。
この電動三輪車の工場(カビテ州カルモナ)がこのほど完工、2月11日に、落成式、テープカットセレモニーが開催された。このセレモニーには、渦潮電機の小田 雅人代表取締役社長、貿易産業省のプルデンンシオ・レイエス次官、陸運局(LTO)のジオバン二・ゴンザレス上級理事、投資委員会(BOI)のコラソン・ディチョーサ理事などが出席した;
なお、渦潮電機は、フィリピン政府エネルギー省より2014年11月5日に発表のあったE-Trikes3,000台の国際入札に応札しつつある。その他、マニラ首都圏を中心にセブ島やボラカイ島などの環境意識の高い地方自治体や現地企業等をターゲットに、BEET社を通じて2015年末までに6,000台の販売を目指し、2016年以降は年間10,000台の受注を見込んでいる。販売価格は、カーゴ用や乗用などのタイプにより約7,000~10,000米ドル(税抜き)を予定している。
量産型「68VM」のPCU部には、愛媛県との共同研究により開発した渦潮電機製電池制御システム(BMS)を搭載、またリチウムイオン電池やインバーター等の主要機器には国内製品を採用し、品質と信頼性を高めている。
フィリピンでは、125ccのガソリンバイクにサイドカーをつけた「トライシクル」と呼ばれる3輪タクシーが400万台走っており、市民の足となっている。一方で、年式の古いトライシクルが大気汚染や交通渋滞の原因とも言われており、フィリピン政府は様々なプロジェクトなどを通じてトライシクルの電動化を進めようとしている。
【68VM仕様】
寸法: 全長3300(mm) 、全幅1440(mm) 、 全高1820(mm)
定員: 乗客6人+ドライバー1人
バッテリー: リチウムイオンバッテリー
モーター: 5kWACモーター
航続距離: 80km(20km/h一定)
航続距離: 50km(フリー走行)
最高速度: 50km/h
登坂能力: 16°
なお、昨年12月1日付けで、フィリピン現地法人である「BEET フィリピン」 は、「BEMACエレクトリック・トランスポーテーション・フィリピン 」 に商号を変更した。社名変更に伴い、ホームページのURLを下記に変更した。
旧英文社名 ::BEET Philippines Incorporated
旧URL :http://www.beet-holdings.com/
旧E-mail :info@ beet-holdings.com
2014年12月1日より
新英文社名 ::BEMAC Electric Transportation Philippines Incorporated
新URL : http://www.bemac-beet.com
新E-mail : info@bemac-beet.com
(15年2月17日のフィリピン貿易産業省発表などより)。