三菱日立パワー、レイテ島地熱発電所リハビリ受注

2015/02/17

EDCトンゴナン1~3号機、台風被災地復興へ貢献

 

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、フィリピンのエナジー・デベロップメント社(EDC)傘下の事業会社であるグリーン・コア・ジオサーマル社(GCGI)より、トンゴナン(Tongonan)地熱発電所1~3号機(出力は各3万7,500キロワット)のリハビリ工事を受注した。すべての工事が完了するのは2017年2月の予定である。



 今回のリハビリ工事は、MHPSが1981年に納入した蒸気タービン計3基を最新鋭の設計に更新するものである。据付工事はMHPSフィリピンが手掛ける。

 地熱発電は、地中深くに存在するマグマ溜まりの熱水を蒸気のかたちで取り出し、タービンを回すことで発電する、CO2排出量が極めて少ないクリーンな発電方式である。EDC社は、世界有数の地熱発電国であるフィリピンにおいて、世界最大の地熱発電設備容量115万9,000キロワットを誇る再生エネルギー企業である。MHPSはこのリハビリ工事を通じて、地球温暖化対策に寄与していく。

 トンゴナン地熱発電所は、フィリピン中部レイテ島の港湾都市オルモック(Ormoc)近郊に位置しており、運転開始以来、34年間にわたって地域の電力需要を支えてきた。
 
 レイテ島は2013年11月に、数十年に一度の超大型台風といわれた台風30号(フィリピン名:ヨランダ台風)の直撃を受け、多大な被害が発生した。MHPSは今回のリハビリ工事を通じて、地域の電力安定供給に尽力することで、依然自然災害の爪痕を残すレイテ地方の復興に貢献していく方針である。

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、2014年2月1日に三菱重工業と日立製作所が両社の火力発電システム事業を統合し誕生した会社である。両社が持つ総合力と製品事業を継承し、火力発電システム向けフルレンジの製品群とトータルソリューションを提供できることが強みである。

 今後も、火力発電システム市場の多種多様なニーズに的確に対応しつつ、グローバルトップを目指す。ガスタービン、蒸気タービン、ボイラー、石炭ガス化発電設備などの火力発電システム事業を中心に、地熱発電、環境装置、燃料電池などの事業も手掛けていく方針である(15年2月17日の三菱日立パワーシステムズのプレスリリースなどより)。