JFEエンジニアリング、大型下水処理施設受注
2015/02/09
丸紅出資のマイニラッド社から、JICAローン活用
JFEエンジニアリング(本社:東京都千代田区)は、このほど、フィリピンのマイニラッド水道サービス会社(マイニラッド社)からマニラ首都圏パリャニャーケ市の下水処理施設の設計建設および試運転を受注した。完工は2016年7月、実証運転を経て2018年10月に引渡し予定である。施設完成後、2016年10月~2017年10月の実証運転、2016年7月~2018年10月の瑕疵担保期間を経て引渡しとなる。
マイニラッド社は、1997年のフィリピン政府との民間委託契約(コンセッション契約)に基づき、マニラ首都圏の西地区全17市区をサービスエリアとして、浄水や下水処理サービスの提供、上下水道管路網の維持管理、検針や料金徴収までを含むフルコンセッション事業を行っている。サービスエリア内の人口 は、フィリピンの人口のおよそ一割に相当する約950万人であり、単一コンセッション契約に基づく民間水道事業としては、サービスエリア内の人口規模において世界最大である。なお、丸紅が2013年20%の間接出資を行っている。
マイニラッド社のサービスエリア内において、無収水率(漏水・盗水など売上に結びつかない水量の割合)のさらなる削減と下水道普及率の向上が今後の経営課題となっている。今回建設される施設は、標準活性汚泥法により日量7万6,000立米の下水処理を行う施設で、マニラッド社として最大の下水処理施設になる。建設資金は、JICAのセクターローンが活用される。
JFEエンジニアリングは、マニラ首都圏において下水処理施設の実績を有する唯一の日本企業で、既に28箇所の下水処理施設の受注実績を有している。最近ではマニラッド社より2013年5月14日に受注したタラヤン下水処理施設の他、2014年7月24日受注の浄化槽汚泥(し尿)処理を行う南部汚泥処理施設に続いての受注案件となる。こうした実績に加え、限られたスペースでのプラント配置や現地の下水の性質に最適なデザインビルド提案を行った結果、高い評価を受け今回の受注に至った。
JFEエンジニアリングは今回のプロジェクトにおいて、設計からプロジェクトマネジメントまでを現地で一貫して行う。今後も、フィリピンや他の東南アジア諸国において、エンジニアリングの現地化により、上下水道施設などの環境インフラ整備に貢献していく方針である15年2月9日のJFEエンジニアリング株式会社ニュースリリースなどより)。
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