比セブン・イレブン店舗急増、断トツの1282店に

2015/01/27

ミニストップ454店、ファミリーマート87店:14年末

 

フィリピンでコンビニエンス・ストア業界が順調に発展しつつある。現在は業界断トツのセブンイレブンをマーキュリー・セルフサービスやミニストップが追うという構図になっている。そして、昨年にはファミリーマートとサークルKが進出、ローソンもフィリピン1号店をオープンしつつある。

 

 首位のセブンイ レブンは、台湾系のプレジデント・チェーン・ストア(ラブアン)ホールディングスが51.561%を所有(2014年9月末現在)するフィリピン・セブン社 (PSC)によって運営されている。 PSCは1982年11月に設立され、同年12月に米国テキサス州ダラスのサウスランド社(その後セブン・イレブン 社に社名変更)からフィリピンでのセブンイレブン運営ライセンスを獲得。1998年2月4日にフィリピン証券取引所(PSE)に上場した。
 
 フィリピンでのセブンイレブン第1号店は、 1984年2月にケソン市エドサ通り沿いにオープンした。当初の出店ピッチは鈍く1996年にようやく100店体制となった。しかし、2000年の小売業界規制緩和を契機に下表のように出店ピッチが速まり2010年に500店を突破した。そして2013年年末には前年末比180店増、率にして21.7%増の1,009店となり、1千店の大台を突破した。

 2014年に入っても店舗数は順調に増加している。12月末の店舗数は1,282店に達し、前年同月末の1,008店から273店、率にして27%の増加となっている。2014年中にに286店をオープン、13店を閉鎖、差し引き273店の増加となった。
 今後も積極的に店舗網の拡充を図り、当面、年間25~30%の増加ペースを目標としている。2015年の店舗網拡充予算は30億ペソと設定されている。

 なお、後続コンビニが追撃を図ろうとしているが、セブンイレブンの動きが早く、下表のように、現時点では店舗数の差が拡大傾向にある(15年1月26日のフィリピン証券取引所回覧00310-2015号などより)。
 

 フィリピンのセブン・イレブン店舗数(年・月末)と純利益(単位:百万ペソ)推移推移

時期 06年 07年 08年 09年 10年 11年 12年 13年 14年3月 6月 9月 12月
店舗数 287 311 368 447 551 689 829 1,009 1,049 1,121 1,169 1,282
   純利益 20.1 54.8 84.3 155.8 276.9 356.3 465.2 682.6 100.0 323.9 468.9 N.A.

(出所:フィリピン・セブン資料などより作成)

 フィリピンの日系コンビ二エンス・ストア店舗数推移

  2010年末 11年末 12年末 13年末 14年3月末 6月末 9月末 12月末
セブン・イレブン 551 689 829 1,009 1,049 1,121 1,169
1,282
ミニストップ 332 327 337 386 402 414 435 454
ファミリーマート - - - 31 40 46 63 87
 (出所:フィリピン・セブン資料、ミニストップ資料などより作成、ミニストップ店舗数は日本側発表値)