みずほ銀行、15年は1ドル=43~45.90ペソと予想

2015/01/26

1ペソ=3円の場面も、円対ドル116~130円で推移か

 

 みずほ銀行マニラ支店が1月23日、「みずほ経済セミナー2015」をマニラ首都圏マカティ市のデュシタニホテルマニラにおいて開催した。

 このセミナーは、日本の成長戦略を考える(本店産業調査部)、2015年度ドル円相場見通し(香港資金部)、フィリピン経済・為替相場見通し(マニラ支店国際為替部)という3部構成で行われた。

 2015年円相場見通しについては、日本の経常収支赤字、米国での利上げ見込みなど円安要因には事欠かない展開となりそうとのこと。その一方で、対外純資産も相応にあることで円暴落リスクは限定的、年後半には貿易収支改善の可能性も残しているとして、下表のように、本店エコノミストは対米ドルで116 円~130円のレンジで動くと予想している。香港資金部も115円~130円とのシナリオを描いている。

 一方、フィリピン・ペソの見通しに関しては、マニラ支店資金課の杉山泰憲次長が、フィリピン経済は堅調であり、OFW送金などで経常収支の黒字が続いていること、原油安がプラスに作用することなどから、ペソは比較的底堅い動きになるとの見解を示した。

 その一方で、2015年前半は米国金利先高観からドル買い圧力が強まる場面があるが、OFW送金額は季節的変動を見せながら高水準の流入が続きそうである。 このことから、下表のように、ぺソ対米ドルレートは、1米ドル=43ペソ~45.90ペソ内の動きが予想されるとのことである。中央銀行も、44ペソ~46ペソの2ペソ程度の変動が好ましいと考えている節があり、大きく変動する可能性はさほど大きくないようだ(みずほ銀行経済セミナー2015資料などより)。



  為替相場見通し(みずほ銀行本店エコノミスト予想、カッコ内は四半期末の予想レベル)

期間 14年1-12月
(実績)
15年1-3月 15年4-6月 15年7-9月 15年10-12月 16年1-3月
米ドル/円 100.76~121.85
(120.38)
116~124
(120)
117~126
(124)
118~128
(126)
120~130
(127)
122~132
(128)
ユーロ/米ドル 1.2165~1.3995
(1.2208)
1.15~1.26
(1.17)
1.15~1.21
(1.16)
1.18~1.24
(1.19)
1.18~1.26
(1.19)
1.20~1.27
(1.21)
ユーロ/円 135.73~149.12
(146.95)
133~150
(140)
137~145
(143)
142~152
(150)
143~154
(151)
145~159
(155)

 (出所:みずほ経済セミナー2015資料より)
 

 フィリピンペソ相場見通し(マニラ支店予想、カッコ内は四半期末の予想予想レベル)

期間 14年1-12月
(実績)
15年1-3月 15年4-6月 15年7-9月 15年10-12月 16年1-3月
米ドル/ペソ 43.000~45.475
(44.750)
44.30~45.90
(45.50)
44.20~45.80
(44.90)
43.60~45.10
(44.00)
43.00~44.60
(43.80)
42.70~44.30
(43.50)
米ドル/円 100.76~121.85
(119.66)
116~124
(120)
117~126
(124)
118~128
(126)
120~130
(127)
122~132
(128)
ペソ/円 2.220~2.728
(2.673)
2.53~2.80
(2.64)
2.55~2.85
(2.76)
2.62~2.94
(2.86)
2.69~3.02
(2.90)
2.75~3.09
(2.94)

 (出所:みずほ経済セミナー2015資料より)