法王のマニラでのミサ、史上最大規模に

2015/01/19

悪天候のなか600万人の信者が集結

 

フィリピン訪問中であったローマ法王フランシスコは、1月18日、マニラで市民参加のミサを捧げた。



 フィリピンのカトリック教会の暦で「サントニーニョ(聖なる幼きイエス)」を記念したこの日曜日、法王のフィリピン訪問における最後の公式行事としての野外ミサが盛大にとり行われた。あいにくの悪天候となったが、マニラ市内には、会場のリザル公園を中心に、教皇ミサに参加しようと集ったおよそ600万人の信者たちの波が続いた。

 この人出について、バチカン報道局長フェデリコ・ロンバルディ神父は、法王ミサの参加者数としては、これまで知られる中では最大のものと思われると述べた。以前の記録としては、やはりマニラで、20年前、法王ヨハネ・パウロ2世が世界青年の日のミサを司式した時の400~500万人があるとのことである。

 ミサの説教で法王は、フィリピンがアジアにおいて福音の推進者となり、神が創造した世界の美しさを不正や、腐敗、搾取で傷つけることがないようにと呼びかけた。また、各々の家庭はもとより、教会という神の家族、そして世界という人類の家族を守るよう、フィリピンの信者に願った。

 なお法王は、17日には、フィリピン・レイテ島タクロバンとパロを訪れ、台風の被災者たちを励ました。2013年11月の台風で壊滅的被害を受けた地域への訪問は、法王の以前からの願いであり、このたびのフィリピン司牧訪問の重要な目的の一つとなっていた。

 法王は空路でタクロバンに到着、空港隣接の敷地で市民参加のミサをとり行った。折りしも台風1号のため、現地は強い雨と風に見舞われ、法王をはじめ皆が雨具を身につけての参加となったが、およそ20万人の信者らは悪天候にも負けず、法王の言葉に熱心に耳を傾けていた(15年1月19日のバチカン放送局ニュースなどより)。