11カ月間の新車総販売台数、28%増の24.6万台に

2014/12/22

工業会30%増の21.3万台、輸入車協会18%増の3.3万台
既に3年連続での年間最高記録更新、27万台到達へ

 既報のとおり、12月10日にフィリピン自動車工業会(CAMPI)とトラック工業会(TMA)は、2014年11月と年初11カ月間の新車販売動向を発表した。



  それによると、 2014年11月の国内四輪車新車販売台数(CAMPI とTMA加盟企業分、以下:工業会加盟企業分と記す)は、前年同月比34.6%増の2万1,422台と大幅増加、3カ月連続の2万台越えとなった。 車種別では、乗用車販売台数が同46.7%増の8,040台へと急増した。一方、商用車も同28.2%増の1万3,382台と好調であった。

 この結果、2014年11カ月間(1月~11月)の国内四輪車新車販売台数(工業会加盟企業分)は、前年同期比30.1%増の21万3,427台に達した。 車種別では、乗用車販売台数が同50%増の8万2,437台(構成比38.7%)へと急増。一方、商用車も同20%増の13万0,990台と堅調であった。

 堅調なフィリピン景気、各社の販促強化の奏功などにより、新車販売は好調に推移している。ただし、上記の販売数値や前年同月比などは、自動車工業会(CAMPI)を脱退した市場シェア第3位の韓国系の現代アジア・リソース(HARI)分などを含まない工業会加盟企業分のみのベースである。  

 12月23日付け各紙電子版によると、HARIなどが所属する自動車輸入販売企業協会(AVID)加盟企業の2014年11カ月間の販売台数は前年同期比17.8%増の3万2.878台であった。そのうち、HARIは同9.1%増の2万1,405台であった。
 
 11カ月間の工業会とAVIDの加盟企業の販売台数を単純に合計すると、前年同期比28.3%増の24万6,305台となる。CAMPIとAVIDの合算数 字から重複加盟のCATSモーター分などを調整する必要はあるが、11カ月間の新車総販売台数は非常に好調であったといえよう。史上最高であった2013年1年間の総販売台数21万2414台を既に上回り、3年連続での年間総販売台数記録を更新している。

 CAMPIは、年初時点では2014年の総販売台数(AVID分含む)を前年比9.5%増の23万台と予想していた。しかし、年前半の実績は年初予想を 大幅に上回るペースで推移。したがって、CAMPIは、2014年総販売台数予想を前年比19%増の25万台へと正式に上方修正している。この上方修正予想も大幅に上回り、同27%増の27万台に達する可能性がある。

参考の為再掲:フィリピンの四輪車販売台数推移(工業会加盟企業ベース)

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 11カ月間
13年 12,303 14,439 15,292 15,094 15,856 14,244 15,689 13,700 14,764 16,801 15,917 164,098
14年 15,642 16,828 19,173 18,094 19,598 19,622 20,730 19,116 20,924 22,278 21,422 213,427
伸率 27.1% 16.5% 25.4% 19.9% 23.6% 37.8% 32.1% 39.5% 41.7% 32.6% 34.6% 30.1%

(出所:ASEAN自動車連盟統計などより作成)