FA向けアルミ機器のSUS、フィリピン子会社設立
2014/12/17
バタンガス州にプロファイル加工設備、新年初稼働
FA向けアルミ製機器製品および機械装置の設計開発、製造、販売会社であるSUS(本社:静岡県静岡市 )は、フィリピン・バタンガス州タヌアン市に、FA(ファクトリーオートメーション)事業を行う子会社スタンダードユニットフィリピン コーポレーション(SUS フィリピン)を設立。2013年12月19日にフィリピン経済区庁(PEZA)の認定を取得しており、2015年1月5日より本格稼働を開始する。
設立場所はマニラ近郊の工業団地ファースト フィリピン インダストリアル パーク(FPIP)で、英語能力や人件費の安さから、主にエレクトロニクス分野の生産拠点の新設が目立つ地域である。この度の新会社設立により、多くの日系メーカーが集積するFPIPにアルミプロファイルの切断・加工設備を備え、日本人営業スタッフとエンジニアが揃った販売拠点が誕生し、現地日系メーカーを迅速かつ綿密にサポートする体制が整った。また、PEZA取得によって税関等の手続きも簡略化されている。
SUSでは、「世界一のアルミプロファイルメーカーとなる」という目標を掲げた事業戦略に沿って海外事業を強化しており、2013年から2020年にかけて海外売上高比率を約1割向上させることを目指している。SUSフィリピンの稼働開始により、日系メーカーの進出が相次ぐフィリピンのFA市場に本格参入し、アジアにおける事業強化を図る。2015年度の売上目標は1億5,000万円で、2016年度には2億円まで拡大させる計画である。
SUSでは、これまでフィリピンはタイの営業拠点が管轄していたが、取引スピードの迅速化や正確なニーズ把握による最適なソリューションの提供などといった観点から、現地拠点設立を求める声が多く寄せられたため、SUSフィリピンの設立に至った。
SUSでは、現在、経済成長が顕著なアジア地域を中心に海外事業を展開しており、アジアでは、タイ、シンガポール、ベトナムに子会社を中国、インドに孫会社を設立している。今後はアジアでの事業強化と並行して、北米の事業強化、欧州の新規国参入などを行うことで、海外売上比率を現在の3割弱から2020年には4割まで引き上げる計画である。
【SUSフィリピンの概要】
(1)商号(英文表記):Standard Units Supply Philippines Corporation
(2)事業内容:FA向けアルミ製機械装置およびユニット機器製品の販売
(3)所在地:Building U-2, Lot 22B, Phase 1B First Philippine Industrial Park
(4)延床面積:1,000平方メートル
(5)現地責任者:坂井 篤氏
(6)設立年月日:2013年12月4日
(7)資本金:60万米ドル
(8)従業員数:10名(2015年2月末に20名を予定)
【SUS(エスユウエスの概要】
本社:静岡県静岡市駿河区南町14-25 エスパティオ6F
設立:1992年6月19日
資本金:2億9,000万円
売上高:175億3,300万円(2014年2月期連結売上単体では155億8,000万円)
従業員数:616名(2014年12月1日現在)
事業内容:
FA向け機械装置およびユニット機器製品の設計開発・製造・販売。
アルミ製住宅および建築用アルミ構造材の設計開発、製造販売。
アルミ製家具およびアルミ建材の製造販売。
【フィリピンFA市場動向など】
フィリピンは近年、アジアで生産拠点を新たに構築、もしくはリスク分散のために増設をする企業から、注目を集めている。背景には、タイやシンガポールなどこれまで投資が活発に行われていた近隣諸国の賃金が上昇している中で、フィリピンは人件費が低く、また、英語を公用語とする点や労働争議の件数が少ないなどの魅力があること、そして、フィリピン政府がPEZAをはじめとする投資促進機関を積極的に活用していることが挙げられる。
なお、PEZAの運営・管理する300カ所の経済特区内で、789社(2014年)の日系企業がビジネスを展開しており、特にプリンターメーカーなどエレクトロニクス分野での新規進出が目立つ。
※経済特区におけるビジネスカテゴリーでは、エレクトロニクス分野が41%(投資額ベース)
※経済特区での投資額内訳は、日本が32%と1位(2位フィリピン20%、3位米国18%)
*ともに2012年のPEZA発表。投資額は1995年から2011年で計算。
(14年12月17日のSUS(エスユウエス)株式会社ニュースリリースより)。