日本郵船スービック初寄港、トヨタやキャノン向け積荷も

2014/12/04

NYKコンテナライン(本社:東京都千代田区)は、マニラ港での船混み緩和対策として、フィリピン政府からの船会社に対するスービック寄港の申し入れを受け、スービック港への追加寄港(トライアル)を開始した。


 NYKコンテナラインは、日本―台湾・ベトナム・海峡地航路「METEOR」の南航でスービック港へのトライアル寄港を実施。同航路において、台湾・高雄港-フィリピン・マニラ港間でスービック港へ追加寄港することになった。ただし、あくまでプライベート寄港となり、今回のみのトライアル寄港と位置付けており、今後のスービック港 寄港の是非については、トライアルの結果を以って検討するとのことである。

 このNYKコンテナのスービック港への発寄港は11月24日となった。NYKコンテナのジャカルタ・タワーズ丸は、スービック港新コンテナターミナル(NTC)Ⅱに接岸、110のコンテナーを陸揚げした。これらのコンテナには、バタンガス州のキャノン・ビジネスマシンズ・フィリピン、ラグナ州のトヨタモーター・フィリピンなどルソン南部や、パンパンガ州クラークのヨコハマ・タイヤ・フィリピンなどルソン中部向けのものも含まれていた。

 なお、NYKコンテナラインは、日本郵船グループのグローバルなコンテナ定期船事業の日本国内における営業・オペレーションを統轄する企業である。 日本と欧米諸国、更にはBRIC's等の新興国を含む世界の主要な生産拠点・消費市場とを結ぶコンテナ海上輸送サービスを提供している。

 一方、川崎汽船傘下のケイライン・ジャパンも、11月12日、日本―ベトナム・海峡地航路「JASECO―5」でスービック港への臨時・追加寄港を実施すると発表した。ケイラインジャパンも、「マニラ港混雑の緩和に貢献すべく関係当局と連携のうえで、プライベート寄港として試験的に実施する。今後の対応については、状況を判断して再検討する」とコメントしている(14年11月25日のスービック湾広域庁発表などより).。