10月の訪日フィリピン人、78%増で過去最高に
2014/11/19
10カ月間で64%増の14万6千人超、ASEAN4位
日本政府観光局(JNTO)は11月19日、訪日外客数などに関する2014年10月及び年初10カ月間(1~10月)の推計値を発表した。
2014年10月の訪日外客数(推計値)は前年同月比37.0%増の127万1,700人となり、これまで10月として過去最高であった2013年の92万9千人を34万3千人上回わるとともに、単月として過去最高を更新した。
10月は例年訪日旅行者数の多い時期であるが、円安による割安感の浸透や、消費税免税制度の拡充、大型クルーズ船の寄港、秋のチャーター便の就航、大型国際会議の開催、中国国慶節休暇中の集客を狙ったプロモーションや、日本の秋の紅葉の魅力を発信したことが奏功した。
市場別では、主要18市場すべてで前年同月比2桁増の好調な伸びとなり、ロシア以外の17市場で10月として過去最高を記録した。
上位5市場は、1.台湾(前年同月比21.9%増の26万0,300人) 2.韓国 (57.7%増の24万9,600人) 3.中国(84.0%増の22万3,300人) 4.米国(11.9%増の8万2,500人) 5.タイ(29.5%増の7万9,400人)。
フィリピンからは78.4%増の1万9,400人で、10月としての過去最高を更新した。航空座席供給量の増加傾向に加え、旅行会社などとの継続的な共同広告の実施や、7月の旅行博(トラベルマート)での訪日プロモが奏功した。なお、9月30日より、フィリピン人に対する数次ビザの大幅緩和が始まった。今後のプロモとして、マニラでトラベル・ツアー・エキスポ(TTE)2015に出展(2月13~15日)、旅行会社、航空会社との共同広告・招請事業(~3月)が開催される。
年初10カ月間の累計訪日外客数(推計値)は前年同期比27.1%増の1,100万9,000人で、2013年に記録した年間の過去最高(1,036万4千人)を上回った。年間では1,300万人前後になる見通し。上位5市場は、1.台湾(前年同期比26.4%増の238万1,200人) 2.韓国(6.8%増の224万5,400人) 3.中国(80.3%増の201万1,800人) 4.米国(11.9%増の74万4,900人)、5.香港(20.2%増の73万4,400人)。
10カ月間の訪日フィリピン人は前年同期比63.5%増の14万6,500人。東南アジアでは、タイ(48.2%増の51万3,300人)、マレーシア(49.8%増の18万2,500人)、シンガポール(17.0%増の15万3,400人)に次いで多かった。
注)「訪日外客」とは、国籍に基づく法務省集計による外国人正規入国者から日本に永住する外国人を除き、これに、日本を経由して第三国に向かうために日本に一時的に入国した通過客(一時上陸客)を加えた入国外国人旅行者のことであ
る。「観光客」とは、短期滞在の入国者から「商用客」を引いた入国外国人で、親族友人訪問を含んでいる(14年11月19日の日本政府観光局発表より)。