ヤクルト、フィリピンの販売数量18%増と好調

2014/11/10

9カ月間の1日当たり販売186万2千本に
アジア主要国で中国(31%増)に次ぐ高成長

 

 ヤクルト本社が11月7日に、2014年度上半期(14年4月~9月)の連結決算を発表した。同期間の連結売上高は前年同期比4.5%増の1,805億円、営業利益は同7.9%増の166億円、経常利益は同7.9%増の207億円と堅調な決算となった。


 この連結決算発表資料によると、同期間のアジア・オセアニア地域の飲食料部門連結売上高は同26%増の354億円へと二桁増加した。営業利益も同21%増の96億円と二桁増加した。ヤクルトは、アジア・オセアニア地域においては、フィリピン、香港、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インド、中国などで乳製品乳酸菌飲料などを製造、販売している。

 フィリピンにおいては、ヤクルト本社が40%出資するヤクルト・フィリピン(持分法適用会社)が、1978年10月から営業を行っている。海外発売時期は、1964年の台湾、1968年のブラジル、1969年の香港、1971年の韓国とタイに次ぐ。

 このヤクルト・フィリピンズの2014年上半期(1月~6月)の一日当り販売数量は、前年同期比17.4%増の184万本と好調であった。

 そして、2014年9カ月間(1月~9月)の速報値では、ヤクルト・フィリピンの一日当り販売数量は前年同期比18.2%増の186万2千本へと増加ピッチが一段と高まった。販売数量は、アジア・オセアニア地域では、中国、韓国、インドネシア、タイに次ぐ第5位、そのシェアは9.7%となっている。ちなみに、アジア・オセアニア地域全体では同9.8%増の1,916万6千本であった。 

 今9カ月間のフィリピンの前年同期比18.2%増という伸び率は、中国の31.9%増、インドの26.7%増に次ぐ高いものである。 インドでの一日当り販売数量はまだ12万8千本に過ぎず、アジアの主要市場では中国に次ぐ高い伸びであったといえる。

 なお、ヤクルト・フィリピンの資本金は18億ペソ(約43億円)、2013年末の従業員数は893人、ヤクルト・レディーは2,625人、取引店は11万2,557店に達している。そして、日本と同基準の厳しい品質 管理で製造されたヤクルトを低価格で提供してきている。

 近年は、フィリピンにおいても、国民の健康志向の高まりとともに、糖分や脂肪分を抑えた食品の普及が進んでいる。このような背景のもと、フィリピンヤクルトは、カロリーを「ヤクルト」と比較して約25%低減した「ヤクルトライト」を6月16日に新発売した。当面の販売目標は1日当たり2万9,000本(2014年6月~12月の1日平均本数)と設定されている(14年11月7日の株式会社ヤクルト本社ニュースリリースなどより)。