比マクドナルド、来年中に500店突破へ

2014/09/29

今年6月末422店、首位ジョリビー839店

 

 フィリピンのマクドナルド・チェーンは、当地の有力持株会社アライアンス・グローバル・グループ(AGI)子会社のゴールデンアーチス・デベロップメント傘下のマクドナルド・フィリピン(比マクドナルド)によって展開されている。第1号店は1981年にオープンした。

 2014年6月末の比マクドナルド店舗数は422店で、 前年同月末の377店から45店増加、率にして12%増加した。現在の店舗数は430店となっている。一方、業界 トップのジョリビーの国内店舗数は839店で、前年同月末の791店から48店増加した。ジョリビーの店舗数は、マクドナルド・フィリピンの約2倍であ り、その差はなかなか縮小せず、むしろ拡大傾向にある。グループ企業であるバーガー・キング38店を加えればその差はさらに拡大する。


 比マクドナルドはジョリビーを追撃すべく、マニラ首都圏のほか、地方にも積極出店する方針であり、今年年末には460店、2015年中に500店突破を目指す。なお、比マクドナルド店舗のうち40%がフランチャイズ店、60%が自社店舗である。

 フィリピンは、マクドナルドがハンバーガー市場でトップになれない唯一の主要国でもある。フィリピンのハンバーガー市場ではジョリビーが断トツであり、 フィリピンの国民食とまで称されそのシェアは50%と見られている。ジョリビーはフィリピン最大のファストフード企業ジョリビー・フーズ(JFC)によっ て運営されている。

 なお、2014年上半期(1月~6月)の比マクドナルドの売上高は 前年同期比19%増の89億8,000万ペソに達した。新店効果、既存33店でのサービス拡大(営業時間拡大やデリバリーサービス開始など)、積極的な宣伝や拡販策の効果顕在化などにより二桁増収となった。

 しかし、原材料、運送費、人件費などの上昇、在庫コストの上 昇、広告宣伝費増加などにより販売・サービスコストが23%上昇した。これらの結果、純利益は3億2,200万ペソにとどまり、前年同期の3億8,000 万ペソから15%の減少となった(アライアンス・グローバル・グループやジョリビー・フーズの2014年第2四半期事業報告書などより)。