アヤラ系優良銀行BPI、設立163周年に

2014/08/03

上半期純利益33%減も80億ペソと高水準
売買益減少、主力の純金利収入は15%増

 

 ヤラグループの優良銀行バンク・オブ・ザ・フィリピン・アイランズ(BPI)が、8月1日に、2014年上半期(1月~6月)の決算速報を発表した。

 それによると今上半期の純利益は前年同期比33%減の80億ペソとなった。二桁減益ではあるが、比較対象となる前年同期が証券市場活況で証券売買益が非常に高水準であったということの反動であり、コア事業は依然好調であった。

 ちなみに、主力の融資業務による純金利収入は同15%増と二桁増加となった。純利鞘は3.1%で前年同期の3.0%から上昇した。また、今上半期末の融 資残高は前年同期末比23%増の6,970億ペソ、受け入れ預金残高は同30%増の1兆0,720億ペソに達している。

 一方、証券売買益など非金利収入は前年同期比32%減の92億ペソにとどまった。また、金融インフラ整備など先行投資負担等で営業経費が10%増加した こともあって今上半期は二桁減益となった。ただし、第2四半期(4月~6月)の純利益は前年同期比21%増、前期比23%増と回復に転じている。
 
 財務内容は依然良好である。不良債権(NPL)比率(90日間基準)は1.85%と低水準であり、前年同期末の2.05%からさらに低下した。バーゼルⅢ基準による自己資本比率(CAR)は15.4%、普通株式中核自己資本(CET1)比率は14.5%に達し、中央銀行による各々の最低基準10%、8.5%を大幅に上回っている。

 なお、BPIは1851年8月1日に設立されており、今上半期決算速報発表日に163周年を迎えた。ちなみに、1834年設立のアヤラ・コープは今年 180周年を迎えている(14年8月1日のフィリピン証券取引所回覧04148-2014号より)。