比ヤクルト好調、上半期の販売数量17%増加

2014/07/30

アジア主要市場で第2位の高成長、1日184万本に

 

 ヤクルト本社が7月29日に、2014年度第1四半期(14年4月~6月)の連結決算を発表した。同期間の連結売上高は前年同期比5.1%増の864億円、営業利益は同9.8%増の59億円、経常利益は同15.4%増の83億円と堅調な決算となった。


 この連結決算発表資料によると、同期間のアジア・オセアニア地域の飲食料部門連結売上高は同29.7%増の157億円へと二桁増加した。営業利益も同24%増の43億円と二桁増加した。ヤクルトは、アジア・オセアニア地域においては、フィリピン、香港、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インド、中国などで乳製品乳酸菌飲料などを製造、販売している。

 フィリピンにおいては、ヤクルト本社が40%出資するヤクルト・フィリピン(持分法適用会社)が、1978年10月から営業を行っている。すなわち、ヤクルトはフィリピンで昨年に35周年を迎えた。海外発売時期は、1964年の台湾、1968年のブラジル、1969年の香港、1971年の韓国とタイに次ぐ。

 このヤクルト・フィリピンズの2014年第1四半期(1月~3月)の一日当り販売数量は、前年同期比16.9%増の175万4千本と好調であった。

 そして、2014年上半期(1月~6月)速報値では、ヤクルト・フィリピンの一日当り販売数量は前年同期比17.4%増の184万本へと増加ピッチが一段と高まった。販売数量は、アジア・オセアニア地域では、中国、韓国、インドネシア、タイに次ぐ第5位、そのシェアは10.1%となっている。ちなみに、アジア・オセアニア地域全体では同8.6%増の1,827万7千本であった。 

 今上半期のフィリピンの前年同期比17.4%増という伸び率は、中国の29.6%増、インドの28.3%増に次ぐ高いものである。 インドでの一日当り販売数量はまだ12万本に過ぎず、アジアの主要市場では中国に次ぐ高い伸びであった。

 なお、ヤクルト・フィリピンの従業員数は約く900人、ヤクルト・レディーは2,650人以上、取引店は7万店以上に達している。そして、日本と同基準の厳しい品質 管理で製造されたヤクルトを低価格で提供してきている。

 近年は、フィリピンにおいても、国民の健康志向の高まりとともに、糖分や脂肪分を抑えた食品の普及が進んでいる。このような背景のもと、フィリピンヤクルトは、カロリーを「ヤクルト」と比較して約25%低減した「ヤクルトライト」を6月16日に新発売した。

 「ヤクルトライト」の容量・形態は80ml入りの5本パック、希望小売価格は1パック当たり50ペソ(約115円)
販売チャネル:はスーパー等の店頭チャネルで導入開始、その後ヤクルトレディによる宅配チャネルに導入予定である。当面の販売目標は1日当たり2万9,000本(2014年6月~12月の1日平均本数)と設定されている
(14年7月29日の株式会社ヤクルト本社発表などより)。