URC、ニュージーランド最大の菓子メーカー買収へ

2014/07/21

カルビーとの合弁に続く有望国際戦略

 

 食品大手「ユニバーサル・ロビナ・コーポレーション」の事業基盤拡大や海外戦略に一段と拍車がかかっている。

 URCは7月21日に、「ニュージーランドのスナックフード・ホールディングス社(NZFHL)の主要株主との間で、NZFHLを7億ニュージーランド・ドルで買収することで合意した。ただし、この買収は、ニュージーランド海外投資室(OIO)の承認が前提となる」と発表した。

 NZFHLは、ニュージーランド最大のビスケット・スナックメーカーであるグリフィンズ・フーズ社(グリフィンズ)を傘下に収める持株会社である。豪州でも高いシェアを有するほか、26カ国に進出している。この買収により、URCの製品多様化、事業基盤の拡充が進展することになる。

 なお、URCはフィリピンの有力財閥 であるゴコンウェイ・ファミリーの大手食品企業である。主力の消費者向けブランド食品(BCF)のほか、砂糖や小麦粉などの生活必需品など幅広く食品事業を展開している。また、日清食品との合弁企業日清ユニバーサル・ロビナにおいて 即席袋めん・カップめんの製造販売をおこなっている。

 今年3月28日には、カルビーとの間で合弁企業合意書に署名した。それによると、両社は50%ずつ出資、マニラ首都圏パシグ市に「カルビー-URC」を設立する。当初払込資本金は6億5,400万ペソである。そして、2015年からスナックなどの生産を開始する。

 4月には、「3,000万米ドルを投じてミャンマーに工場建設、2015年に完工、ビスケットやチップスなどの生産を開始する計画である」とも発表している(14年7月21日のフィリピン証券取引所回覧03892-2014号などより)。