アキノ大統領に対する満足度急低下、就任後の最低に

2014/07/14

14年第2四半期の純満足度25%(前期45%、1年前64%)

 

フィリピンの有力民間調査機関ソーシャル・ウェザー・ステーション(SWS)は、7月14日、SWSのウエブサイトにおいて、「大統領に対する国民の満足度調査」2014年第2四半期(4月~6月)版の結果を発表した。この結果は、提携メディアのビジネス・ワールド紙7月14日版にも掲載されている



 この調査は、2014年6月27~30日、マニラ首都圏、ルソン、ビサヤ、ミンダナオの成人合計1,200人を対象に、対面方式で実施された。SWSのウエブサイトには、現在のアキノ大統領の母親のコーリー・アキノ大統領からの歴代の大統領に対する満足度が掲載されている。現アキノ大統領への満足度が高く、アロヨ大統領への満足度が低い(純満足度はほとんどマイナス、、2010年第1四半期はマイナス63%まで低下)ことが目立つ。

 現アキノ大統領への満足度はこれまで総じて高水準で推移してきたが、今第2四半期は優先開発補助金疑惑が政界を揺るがすスキャンダルに発展したことなどを背景に急低下した。

 今第2四半期のアキノ大統領に対して満足という回答比率は55%になり、前期(2014年第1四半期)の66%から11%ポイント低下した。一方、大統領に不満足との回答比率は30%で、前期の21%から9%ポイント上昇した。満足から不満足を引いた純満足度は25%となり、前期の45%、前年同期の64%から急低下、現アキノ政権発足以来の最低記録であった2012年第2四半期の42%をも大幅に下回った。

 純満足度を地域別で見ると、マニラ首都圏6%(満足44%、不満足38%)、ルソン(首都圏除く)16%(満足51%、 不満足35%)、ビサヤ地域39%(満足63%、不満足24%)、ミンダナオ地域40%(満足62%、不満足22%)であった。マニラ首都圏では満足と不満足の比率が急接近、アキノ大統領に対する見方がかなり厳しくなっている(14年7月14日のソーシャル・ウェザー・ステーション発表などより)。