北陸精機の小水力発電機、フィリピンに
2014/07/04
JICAのイサベラ州小水力発電計画へ
北陸精機(本社:富山県魚津市)の高性能マイクロ水力発電機「パワーアルキメデス」2機が、フィリピンのルソン島北部イサベラ州に設置される。このほど北陸精機において完成検査が行われたとのことである。
この「パワーアルキメデス」は、JICAの環境・気候変動対策無償資金協力「イサベラ州小水力発電計画(1億4,700万円)」に使用されるものである。この協力では、イサベラ州の灌漑地域において、45キロワット程度の小水力発電所の整備を支援する。これにより、米作用灌漑での小水力発電の活用と、フィリピンにおけるエネルギー源多様化の政策支援を図る。
また、この協力では小水力発電分野で優れた技術を有する日本企業の技術・製品などを供与することにより、日本企業の国際展開への支援となることも期待とされている。
少流量・低落差の水路でも発電でき、下水道・工場排水にも設置可能な水路発電機「パワーアルキメデス」は、用水路の上・下流の高低差を利用し、用水の重力で発電水車を回し、同期発電機を用いて発電を行う装置である。発電量は水の流量と落差で決まるが、この水の位置エネルギーを高い効率で機械的及び電気的エネルギーに変換する。低水量・低落差の場所への設置に最適である(北陸精機のウエブサイトなどより)。