5月の訪日フィリピン人、72%増の1万9千人

2014/06/18

倍増の中国人に次ぐ2番目に高い伸び

 

日本政府観光局(JNTO)は6月18日、訪日外客数などに関する2014年5月推計値を発表した。



 2014年5月の訪日外客数(推計値)は前年同月比25.3%増の109万7,200人と なり、これまで5月として過去最高であった2013年の87万5千人を22万2千人上回った。5月は、4月の桜シーズンと夏(7、8月)のバケーションの狭間で減少する時期であるにもかかわらず、単月としては4月(123万2千人)に次ぐ過去2番目の記録となった。昨年より継続的に実施された訪日旅行プロモーション、東南アジアでの査証緩和効果、羽田空港国際線発着枠拡大が成長を牽引している。

 市場別では、台湾、インドが年間を通じ単月として過去最高を記録。また、中国、香港、シンガポール、マレーシア、 インドネシア、フィリピン、ベトナム、豪州、米国、カナダ、フランス、ドイツが5月として過去最高を記録した。上位5市場は、1.台湾 (前年同月比44.1%増の28万2,000人) 2.韓国(14.6%減の19万5,300人) 3.中国(103.3%増の16万5,800人) 4.米国(8.6%増の8万0,400人) 5.香港(19.5%増の7万0,700人)。フィリピンからは71.5%増の1万9,300人であった。

 訪日フィリピン人急増は、学校休暇による旅行シーズンであったことに加え、3月下旬から各航空会社が日本⇔フィリピン路線の増便、就航を積極化させたことも大きい。また、昨年7月からのビザ発給要件の緩和(短期滞在数次ビザの発給開始)効果が継続しているともいえよう。 なお、この6月17日には、更なる緩和方針が発表された。フィリピン等向け数次ビザの大幅緩和及び指定旅行会社経由で実質免除並の一次観光ビザの緩和を行うとのことであり、訪日機運がさらに高まることが期待される。。
 
 2014年年初5カ月間(1~5月)の累計訪日外客数(推計値)は前年同期比28.4%増の520万3,300人。上位5市場は、1.台湾(前年同期比41.6%増の113万6,700人) 2.韓国(3.6%減の106万8,400人) 3.中国(90.8%増の83万4,300人) 4.米国(13.5%増の35万8,400人)、5.香港(31.1%増の34万2,800人)。フィリピンからは60.2%増の7万8,400人であった

注)「訪日外客」とは、国籍に基づく法務省集計による外国人正規入国者から日本 に永住する外国人を除き、これに、日本を経由して第三国に向かうために日本に一時的に入国した通過客(一時上陸客)を加えた入国外国人旅行者のことであ る。「観光客」とは、短期滞在の入国者から「商用客」を引いた入国外国人で、親族友人訪問を含んでいる(14年6月18日の日本政府観光局発表より)。