比セブン・イレブン店舗急増、断トツの1092店に
2014/06/14
ミニストップ410店、ファミマ45店、ローソン進出決定
フィリピンでコンビニエンス・ストアの普及が本格化しつつある。現在は業界首位のセブンイレブンをマーキュリー・セルフサービスやミニストップが追うという構図になっている。そして、ファミリーマートが昨年進出、ローソンも6月13日に「フィリピンに進出する。2014年に1号店オープン予定」と発表した(詳細は別掲)。
このような状況下において、業界トップのセブンイレブンが急ピッチで店舗網を拡充させていることが目立つ。後続コンビニも追撃を図ろうとしているが、セブンイレブンの動きが早く、現時点では店舗数の差が拡大傾向にある。
フィリピンのセブン・イレブンは、台湾系のプレジデント・チェーン・ストア(ラブアン)ホールディングスが51.56%を所有(2014年3月末現在)するフィリピン・セブン社(PSC)によって運営されている。 PSCは1982年11月に設立され、同年12月に米国テキサス州ダラスのサウスランド社(その後セブン・イレブン社に社名変更)からフィリピンでのセブン・イレブン運営ライセンスを獲得。1998年2月4日に、フィリピン証券取引所(PSE)に上場した。
フィリピンでのセブン・イレブン第1号店は、1984年2月にケソン市エドサ通り沿いにオープンした。当初の出店ピッチは鈍かったが、2000年の小売業界規制緩和を契機に下表のように出店ピッチが速まった。そして2013年年末には前年末比180店増、率にして22%増の1,009店となり、1千店の大台を突破した。
2014年に入っても店舗数は順調に増加している。第1四半期には40店増加、3月末には1,049店となっている。そして、PSCのウエブサイトによると、直近の店舗数は1,092店に達している。そして、2014年年末までに1,300店体制とすることを目指している。一昨年央までは、店舗展開はルソン地域に限られていたが、ビサヤやミンダナオでも積極展開する方針であり、一昨年7月31日にセブに初出店した。2013年末でセブ45店、バコロド9店となっている。セブでは早期に100店体制とする方針である。
フィリピンのセブン・イレブン店舗数推移
時期 | 06年末 | 07年末 | 08年末 | 09年末 | 10年末 | 11年末 | 12年末 | 13年末 | 14年3月末 | 直近 |
店舗数 | 287 | 311 | 368 | 447 | 551 | 689 | 829 | 1,009 | 1,049 | 1,092 |
なお、PSCアニュアル・レポートによると、2013年末のフィリピンのブランドコンビニエンス・ストアの総店舗数は前年末比19%増の2,172店。シェアはセブンイレブン46%、ミニストップ18%、マーキュリー31%、サンミゲル・フードショップ2%となっている。そして、昨年4月にはファミリーマートも進出、急ピッチで店舗網を拡充しつつある。 サークルKも2店出店したとのことである。
上記のように、直近のフィリピンでのセブンイレブン店舗数は1,092店、ミニストップは410店(5月末)、ファミリーマートは45店(5月末)となっている。今後は、ローソンも進出、フィリピンのコンビニエンス・ストア店舗数拡大に拍車がかかりそうである(フィリピン・セブンのウエブサイトや年次報告書などより)。
フィリピンのブランドコンビ二エンス・ストア店舗数とシェア
2010年末 | 11年末 | 12年末 | 13年末 | 13年シェア | 14年3月末 | 直近数 | |
セブン・イレブン | 551 | 689 | 829 | 1,009 | 46% | 1,049 | 1,092 |
マーキュリー・セルフサービス | 287 | 345 | 606 | 680 | 31% | N.A. | N.A. |
ミニストップ | 332 | 327 | 337 | 386 | 18% | 402 | 410 |
サンミゲル・フードショップ | 13 | 25 | 60 | 63 | 3% | N.A. | N.A. |
ファミリーマート | - | - | - | 31 | 1% | 40 | 45 |
サークルK | - | - | - | 2 | 0% | N.A. | N.A. |
合計 | 1,183 | 1,386 | 1,832 | 2172 | 100% | N.A. | N.A. |