昭和飛行機、フィリピン・クラークに生産拠点
2014/06/05
大型旅客機床板等を製造、ジャムコへ納入
昭和飛行機工業(本社:東京都昭島市)は、フィリピンに子会社を設立し、ジャムコ(本社:東京都三鷹市)に納入する大型旅客機床板(表面に炭素繊維を用いたハニカムパネル材)の製造を開始する。 ハニカムとは無数の六角形が蜂の巣状に集まった構造体である。航空機用の構造材料として開発され、その軽量・高剛性を一般産業用途に幅広く用いられている。昭和飛行機工業は50年の製造販売の実績がある。フィリピンに設立する子会社の概要は以下のとおり。
(1)社名 Showa Aircraft Industry Philippines Inc.
(2)代表者:谷川 英樹氏(昭和飛行機工業 輸送・機器事業本部生産事業部マテリアル・機装総括部長)
(3)所在地:パンパンガ州クラーク自由港経済区M.ロハス通り Philexcel Business Park,
(4)設立予定日:2014年年6月末
(5)主な事業内容:大型旅客機用ハニカムパネル、ハニカム関連製品他の製造・販売
(6)資本金: 4,400万ペソ(約1億円)
(7)出資比率: 昭和飛行機工業100%
納入先のジャムコは、2011年6月に、クラーク自由港経済区にジャムコ・フィリピンを設立、同年後半に航空機内装品の複合材パネル加工、部品製造加工などを開始している。ジャムコ・フィリピンの当初資本金は4300万ペソ、出資比率はジャムコ40%、ジャムコ・アメリカが60%である。
なお、昭和飛行機工業は、1937年に最新型の航空機を製造しようという壮大なロマンの基に設立された。 当時としては大型のダグラスDC-3型輸送機などを800機あまりを製造し、また戦後は米軍の航空機修理、 そして初の国産旅客機として知られたYS-11の開発にも参加するなど、”飛行機”と半世紀以上も関わりを もってきた。
現在は、航空機の製造で培ってきた高度な技術力をもとに多彩な側面をもっている。 たとえば、アルミの溶接技術を活用したアルミタンクローリーや国内トップシェアをもつ航空機燃料給油車、 航空機機体部品及び機内装備品、各種ハニカム製品など 輸送用機器分野での製造事業の他、昭島市を中心に所有する広大な敷地の再開発を中心とした 地域開発事業の展開などである(14年6月5日の昭和飛行機工業株式会社ニュースリリースなどより)。
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