医療機器のジェイ・エム・エス、フィリピンに生産拠点

2014/06/02

バタンガス州で輸液輸血、血液透析関連製品製造へ

 

 医療機器メーカーのジェイ・エム・エス (本社:広島県広島市) は生産能力の増強及びコスト競争力の向上をはかり国内外の事業を拡大するため、フィリピンにおける新工場建設及び、国内主力工場である出雲工場の増築をおこなう。

 近年、特に経済発展著しい新興国において、医療インフラの充実及び国民所得の向上などとともに、より安全・安心で高品質な医療機器の需要が拡大してい る。一方、日本国内においても、高齢化の進展により引き続きその需要が増大しているほか、医療技術の進歩による治療の高度化も加わって国民医療費は増大し続けている。

 このような状況は、日本の国家財政及び医療保険財政の深刻化を招いており、医療費全体の伸びを抑える医療政策が継続するなか、医療の経済性向上に貢献する医療機器の提供がより一層求められている。

 こうしたなか、ジェイ・エム・エスは、これまで国内のほか中国、韓国、シンガポール、インドネシアというアジア4カ国で展開する生産拠点にて製品を製造し、世界の80を超える国や地域の患者・医療従事者へ医療機器を提供してきた。引き続き増大が見込まれる世界の医療機器需要に応えてその成長を取り込むとともに、より高いコスト競争力を確保することで効率的な医療の提供への一層の貢献を目指し、フィリピンにおける新工場建設と、国内主力工場の一つである出雲工場の増築をおこなうこととした。

 フィリピンでは、5月20日に、バタンガス州タナウアン市のファースト・フィリピン・インダストリアルパーク内に100%出資子会社のJMS HEALTHCARE PHL. INC.(資本金:2億1,200万ペソ、約5億円、代表者:前原 一夫氏)を設立した。そして、敷地面積4万7,600平米、延床面積約1万5,000平米の工場を建設、2016年から輸液輸血及び、血液透析関連製品の 製造販売を開始する予定である(14年6月2日の株式会社ジェイ・エム・エスのプレスリリースより)。