住友化学、アジアのマラリア防除に15万ドル寄付

2014/04/27

25日は世界マラリアデー、防除や根絶へ積極支援
昨年はフィリピン台風被災地に予防用蚊帳2万張

 4月25日は世界マラリアデーである。



 住友化学は、この4月25日に、「アジア・パシフィック地域のマラリア防除を目的とする組織『Asia
Pacific Malaria Elimination Network (APMEN)』に15 万ドルを寄付する」と発表した。

 「APMEN」は、アジア・パシフィック地域におけるマラリアの根絶を目指して活動し、特にマラリア原虫に着目して調査研究、対策を推進している。蚊帳による防除を働きかける一方で、薬剤散布などによるボウフラや蚊の駆除、抗マラリア薬に耐性を示すマラリア原虫に有効な予防ワクチンの開発などに取り組んでいる。

 現在、アジア・パシフィック地域では、年間約2800万人がマラリアに感染しており、アフリカに次いで感染者数が多く、その対策が求められている。「APMEN」は、これまで国際機関などがアフリカで注力してきたマラリア防除の取り組みを、アジア・パシフィック地域において展開する計画である。

 住友化学は、マラリア予防用の蚊帳「オリセットネット」を製造・供給するほか、これまでもマラリアの防除や根絶を目的とするさまざまな活動を支援してきており、このたび、「APMEN」の活動の趣旨に賛同し、寄付を決定した。

 住友化学は、昨年11月にフィリピンを襲った超大型台風30号(フィリピン名:ヨランダ)被災者の救護や被災地の復旧・復興支援として、日本赤十字社を通じて700万円を寄付するとともに、被災地でのマラリア感染防止を支援した。

 被災地では、水の溜まった場所が蚊の産卵場所となり、マラリア等、蚊が媒介する感染症のリスクが高いことから、レイテ島など被災地でのマラリア予防用の蚊帳「オリセット ネット」2万張を寄付した。「オリセット ネット」は蚊帳を織る糸の原料の樹脂に防虫剤(ペルメトリン)が練り込んであるため、耐久性に優れ、 洗濯しても有効成分がにじみ出てきて効果が持続する点が、世界保健機関(WHO)からも高く評価されている。

 住友化学は、2010年のハイチ大地震被災地に5千張、2011年のタイ洪水被災地には6千張、また2012年のセネガル洪水被災地に1万張の「オリセット ネット」を寄付するなど、大災害の被災地に対してマラリア予防に関する国際的な支援活動を行っている。

 住友化学は、関係諸機関との連携も図りながら、今後もマラリアの防除や根絶に向けた取り組みを積極的に支援して行く方針である(14年4月25日の住友化学株式会社ニュースリリースなどより)