帝京大学、アジア国際感染症制御研究所開設
2014/03/27
フィリピン、ベトナムとの3カ国研究プロジェクトも
帝京大学(東京都板橋区/学長 冲永佳史)は3月19日に、シンポジウム「国際感染症制御の現状」を開催した。
これは昨年6月に発足、今年2月に完成した同大付属の研究機関「帝京大学アジア国際感染症制御研究所」の開所を記念して行われたものである。「世界にお ける感染症の動向と対応」など4つのテーマについて、講演が行われた。
帝京大学アジア国際感染症制御研究所は医学部附属病院で発生した院内感染を契機として、患者と医療者が共に安心と信頼に基づいた社会の構築をめざし、新 たな視点から医学、医療、保健の進歩に貢献することを目的として昨年6月に発足した。主に「アシネトバクター」、「インフルエンザ」、「結核」などの呼吸 器感染症を中心とした研究を行っている。
特にアジア地域で感染症が脅威となっていることから、アジアにおける感染症制御に関する国際交流を通じて、グローバルヘルスに貢献。その活動の一環とし て日本・ベトナム・フィリピンの3か国の感染症に関する共同研究プロジェクトに参加している。
3月19日(水)、帝京大学板橋キャンパス本部臨床大講堂において行われたシンポジウムでは、以下の4つのテーマについて講演が行われた。
・「世界における感染症の動向と対応」渡邊治雄 国立感染症研究所所長
・「厚生労働省院内感染対策サーベイランス」柴山恵吾 国立感染症研究所 部長
・「アジア地域における結核分子疫学」加藤誠也 公益財団法人結核予防会結核研究所 副所長
・「アジアにおけるHIV/AIDSの現状と課題」岩本愛吉 東京大学医科学研究所 教授
<帝京大学アジア国際感染症制御研究所について>
世界的視野に立った感染症制御に関わる研究・教育を推進するとともに、アジアにおける感染症制御に関する国際交流を通じて、グローバルヘルスに貢献す る。また、患者と医療者が共に安心と信頼に基づいた社会の構築をめざし、新たな視点から医学、医療、保健の進歩に貢献することを目的とする。
<e-ASIAについて>
「e-ASIA」とは同研究所の活動の一つで、日本・ベトナム・フィリピン3カ国の共同研究として、日本の科学技術振興機構(JST)、ベトナム科学技術省(MOST)、フィリピン科学技術省(DOST)の支援による感染症(特に呼吸器感染症{インフルエンザ・結核など})に関する共同研究プロジェク ト。今回のシンポジウムでは、その成果の一端も発表された(14年3月26日の帝京大学ニュースリリースより)。