高砂香料、フィリピン事業を強化

2014/03/07

スイス系流通大手DKSHと独占販売契約

 

 アジアを中心に市場拡大サービスを提供するDKSH(本部:スイス、チューリッヒ市)は、フレグランスおよびフレーバー産業の大手、高砂香料工業とフィリピン市場を対象とする独占販売契約を締結した。

 具体的には、DKSH生産資材事業部門が、フィリピンで高砂香料工業のフレグランスの流通、販売を行うことになった。これにより、DKSHはパーソナルケア製品のポートフォリオを拡大した。

高砂香料工業は90年以上にわたり、食品、飲料、高級フレグランス、家庭用品、パーソナルケア製品向けのフレーバーやフレグランスを開発してきた。高砂香料工業は、この分野で世界に進出している大手企業である。フィリピンの拠点はタカサゴ・インターナショナル・フィリピンで、マニラ首都圏パシグ市オルティガス通りロックウェル・ビジネスセンターに立地している。

 DKSHは、フィリピンにイノベーションセンターや規制への対応をサポートする組織を有し、現地のパーソナルケア産業界においても大きな存在である。 DKSHは、自社の総合的な流通能力を駆使して、成長を続けるこの重要な地域において、高砂香料工業にテイラーメードのサービスと卓越した流通機会を提供する。

 タカサゴ・インターナショナル・シンガポールのマネジングディレクターを務めるアルフレド・アスンシオン・ジュニア氏は「顧客に斬新なアイデアや高品質なフレグランスの提供をすることはもちろん、今回のDKSHとのコラボレーションによって、高砂香料工業は、既存および潜在的な顧客にさらに優れたサービスを提供し、そのニーズに応えていくことができるであろう」とコメントしている。

 DKSHのグローバル・ビジネス・ライン・パーソナルケア産業担当バイスプレジントのセザール・サエズ氏は、「高砂香料工業と協力体制を組むことができて嬉しく思う。高砂香料工業の極めて高品質なフレーバーやフレグランスと、DKSHの知識豊富なベテランチームは素晴らしいコンビであり、この市場における持続的な高収益成長を達成するために模索を続ける両社にとって、長期的協力関係構築に向けた礎となるであろう」として、今回の契約は双方にとって有益なものであることを協調した。

 なお、DKSHはチューリッヒに本社を置く グローバル企業として、2012年3月にスイス証券取引所に上場した。アジアにある660の営業拠点を含め、35カ国に680の営業拠点を展開し、 26,300人の専門スタッフを擁している。2012年には88億スイスフランの純売上を達成した。

 DKSHはアジアでの事業拡大を目指す日本企業からの高まる需要に応えるため、ASEAN地域に根ざした専門知識を有する日本人社員を配備。スペシャリストたちが、顧客企業に対し、調達や市場分析、市場参入についての助言、マーケティング・販売、物流、ロジスティクスといったあらゆるサービスについてのアドバイスを行っている(14年3月6日のDKSHジャパンのプレスリリースなどより)。