フィリピン初の本格的なカジノ・リゾート「ソレア・リゾート・アンド・カジノ」（ソレア）が、積極的に事業基盤を拡大する意向である。

　フィリピン政府は、国家プロジェクトとして観光事業を強力に推進することを目的に、マ二ラ湾岸沿いに「マニラベイ・エンターテインメントシティー」を創 設しつつある。そして、汚職疑惑で揺れるユニバーサルエンターテインメント（旧社名アルゼ、ジャスダック上場、以下UE）グループを含む4グループのカ ジノ複合リゾート施設の開発が行われつつある。

　その4グループの一つが当地最大の港湾企業インターナショナル・コンテナ・ターミナル・サービシズ（ICTSI）の総帥エンリケ・ラソン氏傘下のブルームベリー・リゾーツ（ブルームベリー）である。ちなみに、ラソン氏は2013年フォーブス誌富豪ランキングにおいて、資産49億ドルで、フィリピン3位、世界で258位とランクされている。

　このブルームベリーによる大型カジノ・リゾートプロジェクト第1期が昨年完工（総工費12億米ドル）、ソレアが、昨年年3月16日に開業したのである。 豪華でモダンな500室、2000台分の駐車場、10店のレストラン・ラウンジ、そしてカジノなどを擁する世界水準の娯楽施設である。

　そして、既に4.8億米ドル（約210億ペソ）の第2期プロジェクトが始動している。第2期プロジェクトでは300室の客室、新たなレストラン、シアターなどの増築が行われる。15カ月間で完工見込みである。2年後に第2期プロジェクトでの300室を加え、800室とする計画である。最終的には 2,000室を視野に入れているとのことである。

　さらに、ブルームベリーを率いるエンリケ・ラソン氏は、ソレアを日本でも開業することを視野に入れていると表明した。日本ではカジノ法案（複合リゾート施設の整備を政府に促す法案）が提出されるなど、カジノ解禁に向けての動きが強まっている。東京オリンピック開催決定で観光立国を目指すムードも高まっている。ラソン氏は日本のそのような動きを捉え、日本進出を検討しているとのことである。