フィリピンのセブン・イレブン、1千店突破

2013/12/26

ミニストップ364店、ファミリーマートは23店に

 

フィリピンでのセブン・イレブンが急成長している。そして、店舗数が1,000店の大台を突破した。

フィリピンのセブンイレブンは、台湾系のプレジデント・チェーン・ストア(ラブアン)ホールディングスが51.56%を所有(2013年9月末現在)するフィリピン・セブン社(PSC)によって運営されている。PSCは1982年11月に設立され、同年12月に米国テキサス州ダラスのサウスランド社(その後セブン-イレブン社に社名変更)からフィリピンでのセブン-イレブン運営ライセンスを獲得。1998年2月4日に、フィリピン証券取引所(PSE)に上場した。



 フィリピンでのセブン・イレブン第1号店は、1984年2月にケソン市エドサ通り沿いにオープンした。当初の出店ピッチは鈍かったが、2000年の小売業界規制緩和を契機に出店ピッチが速まった。そして、2006年末287店、2007年末311店、2008年末368店、2009年末447店、2010年末551店、2011年末689店、2012年末829店と推移している。

 2013年に入っても店舗数は急ピッチで増加、6月末893店、9月末937店と推移してきた。そして、PSCウエブサイトによると、12月26日現在で1,002店となっている。昨年末から173店、率にして21%の増加となっている。

 PSCは、これまで2012年年末までに800店、2013年末までには1000店とすることを目標としてきたが、実績もその目標に沿ったものとなっている。一昨年まではセブン・イレブン店舗展開はルソン地域に限られていたが、今後はセブやミンダナオでも展開する方針であり、昨年7月31日にセブに初出店した。セブでも早期に100店体制とする方針である。

 このPSCの2013年度9カ月間のグループ総収入は前年同期比30%増の125億ペソ、営業収入は同26%増の117億ペソ、商品売上高は同22%増の104億ペソ、純利益は同92%増の4億3,095万ペソと大幅増収増益決算となった。業績も急向上している。

 フィリピンのコンビニ業界は、トップのセブンイレブンをマーキュリー・セルフサービスやミニストップが追うという構図になっている。PSCアニュアル・レポートによると、2012年末のフィリピンのブランドコンビニエンス・ストアの総店舗数は前年末比32%増の1,829店。シェアはセブンイレブン45%、ミニストップ18%、マーキュリー33%、サンミゲル・フードショップ2%となっている。

 そして、今年4月には、ファミリーマートも進出、急ピッチで店舗網を拡充しつつある。 ちなみに、11月末の店舗数は23店となっている。一方、ミニストップ店舗数は364店に達している

 

フィリピンのブランドコンビ二エンス・ストア店舗数とシェア

  2010年末 11年末 12年末 12年末シェア 13年直近
セブン・イレブン 551 689 829 45% 1,002
マーキュリー・セルフサービス 287 345 606 33% N.A.
ミニストップ 336 325 334 18% 364
サンミゲル・フードショップ 13 25 60 3% N.A.
ファミリーマート - - - - 23
合計 1,187 1,384 1,829 100% N.A.

(出所:フィリピン・セブン資料より作成、ミニストップとファミリーマートの直近店舗数は11月末時点の数値)