三菱自動車、フィリピン事業強化を推進

2013/12/26

比事業強化プロジェクトチームを新設

 

 三菱自動車がさらなるフィリピン事業強化に向けて本格的に動き始めた。


 三菱自動車は、12月25日に、「2014年1月1日付けで、アジア・アセアン本部に『フィリピン事業強化プロジェクトチーム』を新設し、アジア・アセ アン第三部のフィリピン事業強化に関する業務を移管する」と発表した。 アジア・アセアン本部の中村達夫副本部長がフィリピン事業強化プロジェクトチームリーダーを兼任する。

 三菱自動車は、さる11月6日、2014年度から2016年度までの3年間を対象とする新たな中期経営計画「ニューステージ2016」を発表、主要施策として、 (1) 戦略商品投入による売上高の増大、(2) 次世代技術開発の推進、(3) 地域戦略の深掘り、(4) 事業構造の改革、(5) 安定した経営基盤の確保、(6)品質改革への取り組みとをいう6つのテーマに取り組んでいくと表明している。

地域戦略の深掘りにおいては、アジア重視、ASEANではフィリピンを新たな中核市場としてとらえるなどの戦略が掲げられた。中でもASEAN地域では、 三菱自動車が強みを持つタイ・インドネシアを中心に事業の更なる発展を目指すほか、フィリピンを両国に続く中核市場と位置付け事業強化を図っていくこと で、各国の需要動向に応じて新型車の投入も含めて生産・販売を行えるフレキシブルな体制を築いていくと強調されている。

 すなわち、フィリピンを非常に重要な市場ととらえており、今回の『フィリピン事業強化プロジェクトチーム』新設はそのあらわれといえよう。

 なお、三菱自動車のフィリピン拠点である三菱モーター・フィリピンズ(MMPC)は、今年2月1日に創業50周年を迎えた。このMMPCはフィリピン四 輪車市場において第2位の座を強固にしつつある。MMPCの2012年の販売台数は前年比7%増の3万4,915台に達し た。市場シェアは19%で、首位のトヨタモーター・フィリピンズの6万5,396台(シェア35.5%)に次ぐ第2位の座を維持した。そして、6年連続の 販売台数増加となった。

 MMPCは50周年の2013年の販売台数目標を、前年比23%増の4万3,000台と設定している。フィリピンの好景気、新モデル投入効果、販売促進 強化、供給問題解消などにより二桁増加を見込んでいる(13年12月25日の三菱自動車工業株式会社ニュースリリースなどより)。