日比防衛相会談、比が自衛隊支援に深く感謝

2013/12/08

中国の一方的防空識別圏設定に懸念共有

 

 

小野寺五典防衛相は、12月7日と8日にフィリピンを訪問した。

 


12月7日午後には、マニラ首都圏において、フィリピンのガズミン国防相と会談、超大型台風30号(フィリピン名:ヨランダ)被害についての状況報告受けるとともに、自衛隊の活動について報告した。ガズミン国防相は「日本の自衛隊の支援について大変感謝している」と表明した。
 小野寺防衛相が、災害支援のニーズなどに関して、「当初の緊急事態の対応から今後は復興支援という次のステージに移る。日本政府として全体でどのような支援ができるか検討していく」とコメントしたのに対し、ガズミン国防相は「今後ともフィリピンに対して様々な支援を期待する」と述べた。

 東アジアの安全保障環境についても意見交換が行われた。その中で、中国が一方的に設定をした防空識別圏に関して、「一方的な宣言は地域の安全保障環境に緊張をもたらす」ということで認識が一致した。中国は南シナ海においても防空識別圏の設定について検討していると報じられており、「中国による力を背景とした一方的な現状変更の試みというのは、地域に緊張感をもたらす」ということも両国で再確認された。
 
 小野寺防衛相は12月8日に、自衛隊のC130輸送機で、台風30号で甚大な被害を受けたレイテ島タクロバンを訪問した。そして、活動中の自衛隊激励や被災者交流などを行うとともに、今後の支援活動の方針・方法などを探った(13年12月7日の小野寺五典防衛相記者会見記録などより)。