比セブン・イレブン業績絶好調、9カ月間で92%増益
2013/11/20
937店に、ミニストップは362店、ファミリーマート16店
フィリピンのセブン・イレブンは、台湾系のプレジデント・チェーン・ストア(ラブアン)ホールディングスが51.56%を所有(2013年9月末現在)するフィリピン・セブン社(PSC)によって運営されている。
PSCは1982年11月に設立され、同年12月に米国テキサス州ダラスのサウスランド社(その後セブン-イレブン社に社名変更)からフィリピンでのセブン-イレブン運営ライセンスを獲得。1998年2月4日に、フィリピン証券取引所(PSE)に上場した。
このPSCが2013年度9カ月間(1月~9月)報告書を公表した。それによると、9カ月間のグループ総収入は前 年同期比30%増の125億ペソ、PSC営業収入は同26%増の117億ペソ、商品売上高は同22%増の104億ペソ、純利益は同92%増の4億 3,095万ペソと大幅増収増益決算となった。
年前半の夏の訪れが早く高温であったこと、新規出店効果、商品構成見直し、効率化、公共料金支払いやクレジットカード取り扱い拡大などによる一層の顧客 利便性向上にくわえ、5月13日投票の中間総選挙特需などにより好決算となった。
2013年9月末のフィリピンでのセブン・イレブン総店舗数は937店に達し、2012年末の829店から108店の増加となった。前年同月末の781 店からは156店、率にして20%増加した。937店舗のうち、3分の2がフランチャイズ店である。
フィリピンでのセブン・イレブン第1号店は、1984年2月にケソン市エドサ通り沿いにオープンした。当初の出店ピッチは鈍かったが、2000年の小売 業界規制緩和を契機に出店ピッチが速まった。そして、2006年末287店、2007年末311店、2008年末368店、2009年末447店、 2010年末551店、2011年末689店、2012年末829店、そして2013年6月末893店、9月末937店と推移している。
PSCは、これまで2012年年末までに800店、2013年末までには1000店とすることを目標としてきていた。これまでの出店実績は目標に沿って 順調に推移している。一昨年まではセブン・イレブン店舗展開はルソン地域に限られていたが、セブやミンダナオでも展開する方針であり、昨年7月31日にセ ブに初出店した。セブでも早期に100店体制とする方針である。そして、2014年年末までに合計店舗数1,300店を目指す。
いずれにしても、フィリピンのコンビニエンス・ストア業界が離陸期入りし高成長を続けているといえる。そして、業界トップ(店舗数シェアで約45%)の セブンイレブンをミニストップやマーキュリー・セルフサービスが追うという構図になっている。今年4月にはファミリーマートもフィリピン1号店をオープン した。ちなみに、10月末のミニストップ店舗数は362店、ファミリーマート店舗数は16店となっている。
PSCアニュアル・レポートによると、2012年末のフィリピンのブランドコンビニエンス・ストアの総店舗数は前年末比32%増の1,829店。シェア はセブンイレブン45%、ミニストップ18%、マーキュリー33%、サンミゲル・フードショップ2%となっている(フィリピン・セブンの2013年度9カ 月間報告書などより)。