サンミゲルの筆頭株主企業、新規上場へ

2013/10/17

トップ・フロンティアがIPOなしの紹介方式で

  サンミゲルは、10月17日の取締役会において、現物配当実施を決議した。



 この現物配当は、サンミゲル普通株式10株に対し、トップ・フロンティア株式1株を配当するというものである。配当基準日は2013年11月5日、配当落ち日は10月30日である。配当支払日は後日決定される。現物配当されるトップ・フロンティア普通株式数は約2億4,020万株となる。

 この現物配当によって、トップ・フロンティアの株主数は急増、フィリピン証券取引所(PSE)の上場基準を満たすことになる。トップ・フロンティアは、10月17日の取締役会において、現物配当分を含むトップ・フロンティア株式を、イントロダクション(紹介)方式において新規上場させることを決議した。この新規上場は、当然のことながら、証券取引委員会(SEC)やPSEの承認が前提となる。イントロダクション方式とは、新規公募(IPO)を実施しないで、既存株式を直接上場させる方式である。

 トップ・フロンティアは元貿易産業相のロベルト・オンピン氏傘下の持ち株会社であり、積極的な投資活動を展開してきている。その投資活動において、サンミゲルと協調するとともに、サンミゲルと株式持ち合いの関係にある。トップ・フロンティアはサンミゲルの筆頭株主であると同時に、サンミゲルがトップ・フロンティアの大株主となっている。
 
 トップ・フロンティアのサンミゲル保有比率は、2013年9月末時点で約39.08%(トップ・フロンティアの名前が明示されている分)となっている。ただし、実質支配権比率は50%を大幅に上回っている(13年10月17日のフィリピン証券取引所回覧7730-2013号などより)。