デルモンテ・パシフィック、米国缶詰事業買収へ
2013/10/14
17億ドル投入、米国でも消費者製品本格展開
デルモンテ・パシフィック(DELPA、設立地は英領バージン諸島)が、米国の消費者市場に本格参入する。
DELPAは10月11日に、米国子会社を通じて、米国のデルモンテ・フーズ(DMF)から、米国の果物・野菜缶 詰事業を16億7,500万米ドルで買収することで合意した。これには、デルモンテ米国ブランドの取得も含まれる。すなわち、米国で本家であるDMFから 消費者ビジネスを取得、本格展開することになる。
この取得が完了すれば、DELPAは18億米ドル以上の増収、1億8,000万米ドル以上の税金・利払い・償却前利益(EBITDA)増益要因となると見られている。
なお、DELPAは、今年6月20日にPSEに新規上場された。DELPAは既にシンガポール証券取引所に上場されており、PSEとシンガポール証券取引所との並行上場企業となった。
2013年上半期の業績は、売上高が前年同期比13.5%増の1億8,360万米ドル、帰属純利益が同2%増の1,060米ドルと増収増益であった。ち なみに、2012年の売上高は前年比8%増の4億5,970万米ドル、帰属純利益は同17%増の3,210万米ドルであり、業績向上が続いている。
DELPAは、子会社デルモンテ・フィリピンを通じて、世界最大のパイナップル事業を営んでいる。フィリピンに2万3,000ヘクタールのパイナップ ル・プランテーションや75万トンの加工施設を有している。かつてはサンミゲルによって所有されていたが、2007年にカンポス・ファミリーに売却された という経緯がある。現在もカンポス・ファミリーが支配している(13年10月11日のフィリピン証券取引所回覧7631-2013号などより)。