日本・東南アジア光海底ケーブル、比での運用開始

2013/09/30

KDDI、グローブ・テレコム等の共同事業、NECが受注
高精細映像含む超高速ネットやイントラネット需要に対応
  

  日本とアジア諸国を結ぶ総延長約8,900kmの大容量光海底ケーブルプロジェクト「SJC(Southeast Asia-Japan Cable)」のフィリピンでの運用が開始された。


 「SJC」は、日本(千葉県千倉)、シンガポール、中国、香港、フィリピン、およびブルネイを接続する。既に完成している日本と米国とを結ぶ太平洋横断ケーブル(約9,620Km)と千倉にて接続することで、米国と東南アジアを結ぶ総延長18,520Kmの大型海底ケーブルシステムとなる。将来、このシステムはタイなどに拡張される予定である。これにより、アジア圏において高精細映像を含む超高速インターネットやイントラネット需要に対応し、大容量かつ広帯域を必要とする通信を快適に利用できるようになる。

 「SJC」コンソ―シムの主な構成メンバーは、 KDDI (日本)、グローブ・テレコム (フィリピン)、China Telecom、CTGlobal (中国)、China Mobile International (中国)、Donghwa Telecom (香港)、Google (米国)、SingTel (シンガポール)、Telin (インドネシア)、TOT (タイ)などである。総工費は約4億米ドル。NECが、米国ティー・イー・サブコム(本社:ニュージャージー)と共同で、このプロジェクトをSJCコンソーシアムから受注している。

 すでにKDDIは6月27日より「SJC」の運用を開始している。そして、このほど、「SJC」のフィリピンへの分岐ライン「グローブSJCシステム」の運用が開始され、9月26日にフィリピンでの運用開始式典が開催された。式典には、アキノ大統領が出席「さらなる通信インフラ整備が行われたことで通信の便益性が一段と高まる。海外フィリピン人就労者と留守家族との絆を高めることにもなろう」とコメントした。