BDOユニバンク、2013年アジア最優秀銀行に
2013/09/14
フィリピンから初選出:ファイナンシャル・アジア誌
香港拠点の有力金融誌「ファイナンシャル・アジア」(FA)は、9月12日にシンガポールのフォート・カニングホテルにおいて、2013年表彰晩餐会を開催した。
FAは2013年のアジア最優秀銀行として、フィリピンのBDOユニバンク(BDO、旧名:バンコ・デ・オロ・ユニバンク)を選出、この日の晩餐会において表彰した。FAのアジア最優秀銀行として、フィリピンの銀行が選出されたのは初めてのことである。
FAは毎年、採算の向上度、純利鞘率、融資残高対資産比率、株主利益率(ROE)、株価純資産倍率、不良債権(NPL)比率、格付、アナリストの評価などの観点から各国の銀行を比較、国別、及びアジアの優秀銀行や投資銀行などを選出している。
2013年アジア最優秀銀行候補としてはBDOのほかに、中国のICBC、インドのHDFC、インドネシアのバンク・セントラル・アジア、韓国の新韓ファイナンシャル、シンガポールのDBS、タイのサイアム商業銀行とCTBC、マレーシアのパブリック・バンクが挙げられていた。
特に、パブリック・バンクはこれまで3年連続でアジア最優秀銀行に選出された実績を有する強敵であった。このなかでBDOが選出されたのは、特に大幅な採算向上度、融資残高対資産比率の良好さが評価されたことによる。
BDOは、流通・不動産・金融コングロマリットであるSMグループの中心的金融機関であり、フィリピンの最大銀行(総資産ベース)である。
BDOの2013年上半期(1月~6月)の純利益は前年同期比144%増(約2.4倍)の141億ペソに達した。そして、上半期だけで、2012年の年間純利益143億ペソ(過去最高益)にほぼ並んだ。また、2013年通年の純利益目標は前年比43%増の204億ペソであるが、既にその70%が達成されており、連続最高益更新の可能性が非常に高いといえる。
BDOの6月末の受け入れ預金残高は1兆0,200億ペソで、当地銀行として初の1兆ペソ台突破となった。一方、融資残残高は8,066億ペソに達している。財務体質の改善も進んでおり、2013年6月末の不良債権(NPL)比率は2.4%、2012年末の2.8%から更に低下した。不良債権貸倒引当率は148%に達し、同じく126%から一段と向上した。また、自己資本比率(CAR)は18.3%、中核自己資本(Tier1)比率は15.6%と高水準である(2013年9月13日の「ファイナンシャル・アジア」ニュースリリースなどより)。