ユニクロ、ユニセフやトップテニス選手と提携

2013/08/27

「世界の子供の夢支援プロジェクト」実施へ
フィリピンのe教育や自立施設等5件が始動
 

  ユニクロとユニクロのグローバル・ブランド・アンバサダーである世界No.1のテニスプレイヤー、ノバク・ジョコビッチ氏の発案によるプロジェクト「Clothes for Smiles」で選出された8件のアイデアのうち、今回5件のアイデアが具体的なプロジェクトとして始動する。

 「Clothes for Smiles」は、これからの未来を生きる子どもたちのために10億円のファンドを設立し、様々な夢や希望を提供していくことを目的としたプロジェクトである。その原資はユニクロの2012年秋冬のヒートテックとウルトラライトダウンの売り上げから拠出される。
 主な活動は、世界中から子どもたちの未来を拓くアイデアを募り、実行していくことと、ユニセフ(国際連合児童基金)とグローバル・アライアンスを結び、世界中の子どもたちの教育環境の改善を支援していくことの2つで、それぞれ5億円が割り当てられている。

 世界中からアイデアを募ったところ、46ヶ国から739件もの子どもたちの夢を支援するアイデアが集まった。その中から選ばれた8つのアイデアをプロジェクト化し、事業計画に基づいて順次実行していく。各アイデアのプロジェクト化、実施については、NPO法人ETIC.と共同で進めていく。 今回具体的なプロジェクトとして始動する5件は以下の通りであり、そのうち2件がフィリピンでのプロジェクである。
1.貧困層自立のためのワクワークセンタープロジェクト(フィリピン)
2教育格差是正のための.e-Educationプロジェクト(フィリピン)
3.図書館プロジェクト(カンボジア)
4.ワクワク社会体験プロジェクト(セルビア)
5.女子サッカープロジェクト(バングラデシュ、ガーナ、ジンバブエ)

<実行されるフィリピン事業の概要>
1.貧困層自立のためのワクワークセンタープロジェクト

実施時期:2013年9月上旬~、対象地:セブ、実施者:株式会社ワクワーク・イングリッシュ NPO法人ETIC

 フィリピンの貧困層の子どもたちが自立するためのワクワークセンター(子どものためのラーニングセンターと、職業訓練やインキュベーション機能を合わせた施設)の設立を通じ、生まれた環境に関係なく、誰もが夢を持ってやりたいことを実現できる社会づくりを支援する。
 設立予定地であるフィリピンのセブ島、バランガイ・ロレガには仕事のない親たちが多く、彼らは子どもたちを学校に行かせることができない。この課題を解決するため、子どもたちが夢の実現に向けて自由に勉強できるセンターを設立し、学びの場を提供する。また、若者や親たちには仕事のスキルトレーニングの機会を提供し、新しい事業を立ち上げて 就職を支援していく。

2.教育格差是正のための.e-Educationプロジェクト 
実施時期:2013年4月から実施中、対象地:マニラ、ミンダナオ、実施者:非営利団体e-Education Project NPO法人ETIC

 フィリピンのマニラとミンダナオの2地域で、優秀講師による授業を収録したDVDを提供し、同国の教育格差の是正を目指す。具体的には、日本の大学生が現地の教育ニーズを調査した後、最高レベルの教師の授業をDVDに収録し、学ぶ機会の乏しい子どもたちに映像授業として届ける。生まれた環境に関わらず、子どもたちの誰もが意欲を持って学び、自分の可能性を広げていけるよう支援していく。

 なお、NPO法人ETIC.は、社会の様々なフィールドで新しい価値を創造する起業家型リーダーを育成し、社会のイノベーションに貢献するNPOである。企業・大学・行政などの様々な組織と連携し、ベンチャー企業での2,500名以上の長期実践型インターンシップや、300名以上の社会起業家の育成・支援など、次世代の若者の挑戦と成長を応援する取組を全国で展開。2011年からは震災復興支援にも注力し、87プロジェクトに151名の人材を送り込み、コミュニティ再生、産業復興等の支援に取り組んでいる(13年8月27日の株式会社ユニクロニュースリリースなどより)。