フィリピン中央銀行テタンコ総裁、世界最優秀総裁に

2013/08/25

53カ国番付で3年連続のA評価(今年3名)、通算5回目 

 米系の著名金融誌「グローバル・ファイナンス」はこのほど、1994年から毎年実施されている「中央銀行総裁レポート」2013年版を発表した。

  このレポートは、インフレ抑制、経済成長、通貨安定、金利政策等の観点から、各国・地域の中央銀行総裁の一年間の実績を評価するものである。評価はA (非常に優れた成果)~F(完全な失敗)の6段階番付で比較されている。今回は53カ国・地域の中央銀行が対象となっている。ただし、8カ国の総裁については、就任後の期間が短いことから「評価するには時期尚早」とされている
 
 2013年レポートで最上位のAとして評価されたのは、フィリピン中央銀行(BSP)のテタンコ総裁、マレーシア中央銀行(BNM)のゼティ・アクター・アジズ総裁、台湾中央銀行の彭淮南総裁の3名であった。

 テタンコ総裁は、2011年、2012年に続いて3年連続でAランクと評価された。2006年、2007年にも連続でAランクと評価されており、通算5回目のA評価となった。

 テタンコBSP総裁のリーダーシップのもとで、フィリピンのインフレ率は2012年3.1%、2013年7カ月間で2.9%と安定している。また、2013年5月末現在の商業銀行の不良債権(NPL)比率は2.75%(新基準)と低水準で、前年同月末の3.17%から一段と改善している。一方、商業銀行の自己資本比率(CAR)は17.83%と高水準であり、バーゼルⅡ最低基準である8%を大幅に上回る等、フィリピンの金融システムは強固になっている。これらにより、テタンコBSP総裁は世界最優秀総裁の一人として評価された。

 今回のレポートにおいて、台湾中央銀行の彭淮南総裁は、9年連続通算10回目のA評価となった。また、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁はAマイナス(A-)で前年のBから2ランク上昇した。またバーナンキ米国連邦準備制度理事会(FRB)議長はBプラス(B+)で前年のBから1ランク上昇した。一方、中国人民銀行の周小川総裁はCで前年のBから2ランク低下した(前年の評価は発表時から改訂されているケースがある)。

なお、日本銀行の黒田東彦総裁は就任期間が1年に満たないことから「評価するには時期尚早」とされている。ちなみに、前年のレポートでは白川総裁(当時)の評価はCマイナス(C-)であり、アジアで最低、アルゼンチンとエクアドルのDに次ぐ世界ワースト3となってしまっている。