不動産業界の好業績続く、上半期は二桁増益

2013/08/21

アヤラランド23%増の66億ペソ、メガワールド15%増の43億ペソ
住宅ブーム継続、2013年通年でも史上最高益更新期待
  

    フィリピン証券取引所(PSE)上場の不動産企業の2013年度上半期(1月~6月)決算がほぼ出揃った。

 

フィリピンの不動産ブームは依然継続しており、高水準の不動産販売、賃貸料上昇、金利低下などにより、不動産各社の業績も総じて好調であった。一部に不動産バブル懸念台頭、中央銀行(BSP)による各金融機関の不動産融資の実態調査厳格化、一部企業の増益率の鈍化等の動きはあったものの、依然、住宅など不動産ブームが続いているといえる。今上半期の主要各社の動向は以下の通り。

 最大手アヤランドの収入は前年同期比36%増の366億ペソ、報告純利益は同23%増の66億ペソ、株主帰属純利益は同30%増の56億ペソと二桁増加した。まず不動産開発事業収入が前年同期比52%増の238億ペソと大幅増加した。その主力の住宅事業収入は同28%増の184億ペソ、予約販売額は438億ペソと高水準、住宅ブームを反映した結果となった。、ショッピングセンター・オフィスビル賃貸料収入も同17%増の85億ペソ、ホテル・リゾート事業収入も同46%増の19億ペソ、その他サービス収入も同13%増の11億ペソと総じて好調であった。

 なお、アヤラランドの2012年通年の収入は前年比23%増の545億ペソ、報告純利益は同28%増の103億ペソ、株主帰属純利益も同27%増の90億ペソと二桁増加した。そして、報告純利益、株主純利益ともに3年連続での最高益更新となった。2013年もこの勢いを継続させており、4年連続での史上最高益更新となる可能性が高まっている。

 2番手のメガワールドの収入は前年同期比12%増の173億ペソ、純利益は同15%増の42億5,000万ペソに達した。住宅販売(マッキンリー・ヒル、イーストウッド・シティ、ニューポート・シティ、アップタウン・ボニファシオなど)が堅調であったうえ、BPOビルや商業スぺース賃貸料が同25%増の28億ペソと大幅増加した。予約販売額も同27%増の380億ペソと好調であり、年間の業績も堅調なものとなりそうである

 急成長企業のセンチュリー・プロパティーズ・グループ(CPG)収入は同7%増の53億ペソ、純利益は同12%増の10億0,600万ペソに達した。予約販売額も同13%増の121億ペソと高水準であったことから、2013年通年でも堅調な業績が期待できる。

 このほか、フィルインベスト・ランドの収入が同20%増の56億ペソ、純利益が同13%増の17億ペソアルファランドの収入が同31%増の29億ペソ、純利益が同11%増の5億ペソであった。また、ゴコンウェイ・ファミリーの有力不動産企業であるロビンソンズ・ランド(会計期末9月)の2013年度9カ月決算(2012年10月~2013年6月)の収入は同23%増の124億ペソ、純利益は9%増の36億ペソと総じて堅調であった。
 
  そのなかで、SMグループの不動産企業SMデベロップメント(SMDC)のみが、収入同0.2%増の119億ペソ、純利益6%増の28億ペソと一桁増収増益にとどまった。SMグループは、不動産事業をSMプライム・ホールディングス(SMPH)に集約し、SMPHを業界最大手とすることを計画、実行しつつある。SMDCも2段階方式でSMPHに吸収されることが決定しており、そのことが今上半期の業績に影響している可能性がある。

 なお、国際的な総合不動産コンサルティング企業であるコリアーズ・インターナショナル(コリアーズ)によると、今第2四半期のマニラ首都圏マカティ中央ビジネス区(CBD)の平均土地価格は1平米当たり30万4,000ペソで、前期から2.1%上昇。同様にオルティガスも1.8%上昇し平均土地価格は1平米当たり13万9,000ペソとなった。コリアーズでは今後1年間で6.5%~8.5%上昇すると予想している。したがって、不動産業界の業績は2013年通年でも堅調と見る向きが多い(不動産各社の2013年度上半期報告書などより)。

 首都圏主要地区土地価格推移(単位:万ペソ/ ㎡)

地区 13年Q2 13年Q1 対前期伸び率 14年Q2(予) 年間変化率予想
マカティCBD 28.3~32.5万 28.0~31.6万 2.1% 28.9~37.0万 8.3%
オルティガスセンター 10.5~17.2万 10.2~17.0万 1.8% 11.6~17.9万 6.5%
BGC 20.1~29.3万 19.5~29.0万 1.8% 22.4~31.2万 8.5%

(注: BGC = ボニファシオ・グローバルシティ、コリアーズ資料より)

   首都圏高級3ベッドルーム住宅資産価値(単位:ペソ/ ㎡)

地区 13年Q2 13年Q1 対前期伸び率 14年Q2(予) 年間変化率予想
マカティCBD 8.7~17.0万 8.2~16.6万 7.0% 9.5~18.1万 7.0%
ロックウェル 10.6~15.9万 10.3~15.3万 3.6% 11.5~17.1万 7.6%
BGC 9.8~15.7万 9.4~14.9万 5.0% 10.8~16.5万 7.1%

(注: BGC = ボニファシオ・グローバルシティ、コリアーズ資料より)