13年度上半期の企業業績発表スタート
2013/07/21
PSBank純利益2倍に、フィンマは3倍増益
2013年度上半期(1月~6月)の企業業績発表が開始された。金融業界ではまず、メトロバンク傘下の貯蓄銀行フィリピン・セービング・バンク(PSBank)が、2012年度上半期の決算速報を発表した。
有力貯蓄銀行であるPSBankの上半期純利益は、前年同期比110%増(2.1倍)の29億ペソへと急増した。PSBankは、2010年、2011年、2013年と3年連続で史上最高益を更新したが、2013年はさらなる業績向上が期待される状況である。
好調な業績の主要因は、中核ビジネスである個人向けローンを中心とする融資事業が順調に拡大していることである。今上半期末の融資残高は前年同期末比21%増の810億ペソに達したことで、純金利収入が同13%増の32億ペソへと二桁増加した。さらに、非金利収入も好調で、サービス費・手数料収入が同16%と二桁増加したことなどで大幅増益決算となった。
今上半期末の支店数は222店に達し、前年同期末の211店から11店増加した。一方、ATM設置台数は536台に増加、銀行業界全体の保有台数トップ10入りしている。
業容拡大とともに、財務基盤の強化も進展している。上半期末の自己資本比率(CAR)は18.8%に達し、前年同期末の17.96%から一段と上昇した。一方、純不良債権(NPL)比率は0.3%、不良債権貸倒引当率は107%へと改善している。
一方、持株会社フィンマ・コーポレーション(Phinma=フィリピン・インベストマネジメント社)も19日に決算速報を発表したが、実質純利益は3倍へと急増した(詳細は別掲)。2013年度上半期業績発表シーズンは、大幅増益決算発表でスタートした(13年7月19日のフィリピン証券取引所回覧5517-2012号などより)。