日本貿易保険、フィリピンを1段階格上げ

2013/07/02

国カテゴリー(A~Hの8段階)でDに
タイ、インドネシアと並ぶ、ベトナムはF  

  独立行政法人の日本貿易保険(NEXI)は、7月1日に発表した「国カテゴリー」変更において、フィリピンの評価を一段階引き上げた。


 「国カテゴリー」とは、当該国の経済状況、財政状況、対外返済実績等、政治状勢、将来の見通し等などを評価して、ランク付けをしたものである。非常危険に関する保険料率、国別の「引受方針」は、リスク評価である「国カテゴリー」を基準に決められている。

 NEXIの「国カテゴリー」は、OECDの『カントリーリスク評価手法』により決定された「国カテゴリー」をベースに独自に判断・調整を行い、またOECDの評価対象外の国や地域については、NEXI独自の評価方法により決定している。OECDの国カテゴリー評価が0~7の8段階であり、NEXIはA~Hの8段階となっている。

 今回、フィリピンの「国カテゴリー」はEからDへと一段階引き上げられた。このところのフィリピンの高成長、ファンダメンタルズの改善等が反映された結果となった。アジアではタイ、インドネシア、インドなどがDである。

 アジアでAとされているのは日本とシンガポールのみ。香港、マカオ、台湾、韓国等がB、中国、ブルネイ、マレーシアなどがCとされている。ベトナムやモンゴルはフィリピンより2段階下のF、カンボジアや東ティモールなどが3段階下のG、ミャンマー、ラオス、パキスタン、イラク、北朝鮮などが最下位のHとされている(13年7月1日の独立行政法人日本貿易保険ニュースリリースなどより)。