フィリピン株ファンド、1年間で88%上昇

2013/06/09

3年間で年率40%上昇、国際株式型で首位
設定(2010年5月末)来の上昇率は171%
 

 キャピタル アセットマネジメント(CAM、東京都千代田区内神田、代表者:杉本年史社長)が運用する「フィリピン株ファンド」が、非常に好調なパフォーマンスを見せている。

「フィリピン株ファンド」の2013年5月末時点での過去1年の上昇率(リターン)は88.08%で、日本の国際株式型ファンドの運用実績ランキング第6位となっている(モーニングスター集計・発表、対象は純資産10億円以上のファンド、過去1年実績比較、6月7日時点の集計、以下同様)。
 
 ちなみに、1位は野村アセットマネジメント(野村)の「(オーロラⅡ) トルコ投資F」の107.95%、第2位は損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント(損保ジャパン)の「ライジング・トルコ株式ファンド」の99.05%、第3位も損保ジャパンの「UBPトルコ株式ファンド」の98.03%、第4位も損保ジャパンの「フォルティス・トルコ株式『愛称:メルハバ』」の97.40%とトルコ関連ファンドが上位を占めた。

 「フィリピン株ファンド」の過去3年間の上昇率は年率39.52%で、国際株式型ファンドのなかで第1位となっているそれも、第2位の野村の「(オーロラF)タイ投資F」の年率32.82%、第3位のアムンディの「インドネシア・ファンド『愛称:ガルーダ』」の年率30.30%などを大きく引き離している。

 5月末時点の「フィリピン株ファンド」のパフォーマンスは、過去1カ月間ではマイナス0.91%ながら、3カ月間で11.59%上昇、6カ月間では46.90%上昇、そして1年間では88.08%上昇となっている。設定日(2010年5月28日)以来の上昇率は171.22%(以上、上昇率は、分配金を再投資したものとして計算)に達している。

 「フィリピン株ファンド」は、フィリピン株式の中から比較的割安で投資魅力度の高い銘柄への投資に注力し、分散投資されたポートフォリオを構築することを目指している。トップダウン分析とボトムアップ分析を組み合わせたアプローチを用いている。トップダウン分析ではマクロ経済動向および政治情勢等の見通しについて検討し投資判断に活かす。ボトムアップ分析ではPER(株価収益率)などの指標分析やその他情報等を参考にして銘柄の配分を決定する。

 ちなみに、4月末時点での「フィリピン株ファンド」の組み入れ銘柄の業種別構成比率は資本財23.9%、銀行21.4%、不動産20.2%、各種金融14.6%、食品・飲料・煙草7.6%、公益事業3.8%、その他8.5%、現金等5.0%となっている。
 組入上位銘柄とそれらの構成比率は、SMインベストメンツ11.5%、アヤラコープ8.4%、アヤラランド8.3%、ユニバーサル・ロビーナ6.6%、JGサミット6.5%、、BPI銀行6.0%、SMプライム5.7%、メトロ・パシフィック5.5%、BDOユニバンク5.2%、メトロバンク4.7%などである。

 なお、5月中旬から6月月初にかけて、フィリピン株式市場が12%程度反落した(5月15日の史上最高値から6月5日安値まで)。これは、米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和策を早期に縮小するとの懸念が高まったことや日本株が急落したことなどが背景となっている。

 CAMは6月5日に、今後のフィリピン株式市場の見通しについて、「今までフィリピン株式市場は、右肩上がりに昇していたことから一時的に調整する場面もあると思われる。しかし、フィリピンの経済環境やファンダメンタルズは良好であることから、調整後は再び堅調に推移しそうである」との見解を示した(モーニングスター株式会社ウエブサイトやキャピタル アセットマネジメント株式会社の月次レポートなどより)。