フィリピン等台風シーズンに、日本外務省が注意喚起
2013/05/25
昨年12月ミンダナオで2千人超の死者・不明などと例示
日本外務省は5月24日に、「台風シーズンに際しての注意喚起 」というタイトルの渡航情報(広域情報)を発出した。その内容は次の通り。
1.北西太平洋および南シナ海に面する国・地域(フィリピン・中国・台湾・ベトナム・韓国等)においては、毎年6~10月を中心に、台風が接近または上陸しており、強風や大雨のみならず、場合によっては洪水・土砂崩れ等による人的・物的被害のほか,各種交通機関の混乱等をもたらす。
2.気象庁の統計によれば、昨年はこれらの国・地域において年間25個の台風が発生し、これらのほとんどは6~10月に集中した。この際の暴風雨の影響、あるいは洪水や土石流等の二次災害により、6月には台湾で、また8月には中国やフィリピンで死者(豪雨による交通事故死を含む)・負傷者・家屋損壊等の被害が発生した。
また、12月に発生した台風24号(フィリピン名:パブロ)は、フィリピン南部のミンダナオ島北部・東部を中心に、死者・行方不明者2,000人超,負傷者2,600人超のほか、約21万戸超の家屋が全半壊する等、特に甚大な被害をもたらした(フィリピン国家災害リスク削減管理委員会発表)。
3.ついては、台風による被害を受ける可能性がある北西太平洋および南シナ海に面する国・地域に渡航・滞在予定者は、下記の関連ウェブサイト等を参考に台風情報や現地の気象情報の収集に努め、台風による被害が予想される場合には渡航・外出を控える、又は日程・移動経路若しくは訪問地を変更する等、災害や事故に巻き込まれないよう安全確保に努められたし。
また、同地域滞在者は、報道及び関係機関から最新の情報を収集して災害に備え、懐中電灯・携帯用ラジオ等を手元に置いておくほか、飲料水・食糧を備蓄し、必要な場合には安全な場所に避難する等の安全対策についてあらかじめ確認しておきこと。台風通過後も、地盤の緩みに伴う土石流など、予測できない二次災害が発生する可能性もあるので注意されたし。
4.万一、災害に巻き込まれた場合は、気象当局等が発表する警報等に従って安全確保に努めるとともに、自身の安否等について日本の留守家族及び最寄りの日本国大使館・総領事館・出張駐在官事務所または公益財団法人交流協会(台北・高雄)等に連絡されたし。
<参考ウェブサイト>
フィリピン気象庁(PAGASA): http://www.pagasa.dost.gov.ph/
フィリピン国家災害リスク削減管理委員会(NDRRMC): http://www.ndrrmc.gov.ph/
日本気象庁(台風情報) : http://www.jma.go.jp/jp/typh/
中国気象局(台風情報):http://www.typhoon.gov.cn/en/index.php
台湾中央気象局 : http://www.cwb.gov.tw/
香港天文台(台風情報) : http://www.hko.gov.hk/wxinfo/currwx/tc_pos.htm
ベトナム気象庁(台風情報):http://www.nchmf.gov.vn/web/en-US/43/Default.aspx
韓国気象局 : http://www.kma.go.kr/weather/typoon/report.jsp
(13年5月24日の日本外務省海外安全情報より)。