フィリピンの国民食 ジョリビー・フーズ33%増益

2013/05/16

3月末の総店舗数2,652店(海外562店)に
国内バーガー店舗数、比マクドナルドの2倍
 

 フィリピンのファストフード最大手ジョリビー・フーズ(JFC)が、5月15日に、2013年度第1四半期(1月~3月)の決算速報を発表した。

 第1四半期のグループ全体の総売上高は前年同期比10.6%増の238億ペソ、営業収入は同10.1%増の181億ペソに達した。国内外ともに総じて堅調に推移したが、特に海外事業の増収率が高かった。フィリピン事業の9.7%増収に対し、中国事業が18.9%増収、東南アジア及び中東の事業が22.9%増収であった。米国事業は0.7%減収であったが、海外全体では14.5%の増収であった。

 増収効果にくわえ、コスト節減等により、報告純利益は同29%増の8億8,100万ペソ、株主帰属純利益は同33%増の8億9,500万ペソ、1株当り純利益(EPS:完全希薄後ベース)は同31.9%増の0.851ペソと各々大幅増加した。

 2013年3月末のJFCのフィリピン国内店舗数は2,090店に達している。内訳はハンバーガーのジョリビー783店、中華のチャウキン389店、ピザのグリーンウイッチ197店、ケーキ・ベーカリーのレッドリボン228店、鶏肉・バーべキュ-のマン・イナサル464店、一昨年買収したバーガー・キング29店となっている。

 一方、海外店舗数は562店舗。そのうち、中国ではファースト・フードチェーンのYongheキング(永和大王)が306店、粥チェーンの宏状元餐が46店、新たに買収した華南の牛肉麺チェーン三品王39店などとなっている。これらを含むジョリビーフーズ・グループ国内外総店舗数は2,652店舗に達している。

 なお、フィリピンでは、ハンバーガーのジョリビーが国民食とまで称され、圧倒的な支持を得ている。マクドナルドがハンバーガー市場でトップになれない唯一の主要国がフィリピンである。ジョリビーのフィリピンのハンバーガー市場でのシェアは50%と見られている。

 2013年3月末のフィリピンのハンバーガー店舗数は、ジョリビーが783店で、フィリピン・マクドナルド375店の2倍強に達している(13年5月15日のフィリピン証券取引所回覧3995-2013号より)。