日本と、フィリピン等と二国間金融協力強化へ
2013/05/05
日比金融協力発展のための合同作業部会設置
日-ASEAN財務大臣・中央銀行総裁会議を開催
日本とASEAN各国は、5月3日インドのデリーにおいて、「日-ASEAN財務大臣・中央銀行総裁会議」を開催した。
この会議において、日本とASEAN各国が二国間金融協力を強化していくことの重要性が確認された。また、会議終了後に、日本が今後のASEAN各国との二国間金融協力についての方針等を公表しした。
日本は、ASEAN+3財務大臣・中央銀行総裁プロセスの下、チェンマイ・イニシアティブやアジア債券市場育成イニシアティブ等の地域金融協力を推進してきた。また、日本は中国や韓国をはじめとするアジア各国との積極的な政策対話や二国間金融協力も継続的に実施してきた。
こうした対話の枠組みや二国間金融協力をアジア域内の他の重点国との間にも広げるため、日本は「日-ASEAN財務大臣・中央銀行総裁会議」を開催するとともに、以下に掲げるようなASEAN各国との金融協力の強化について、その可能性を探っていくことをコミットした。
1.日本とASEAN5か国(フィリピン、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ)は、各国毎に継続的に協議を実施の上、合意した項目について、新たに設置する合同作業部会で今後議論する。
2.日本は、開発の分野において協力。最近の円借款制度の見直しを踏まえつつ、ASEAN連結性の強化に資するプロジェクトを含めた域内のインフラ開発に貢献。
3.日本は、ASEAN諸国の金融システム、金融インフラ及び金融監督の改善に資する技術協力を重点化。
4.財務省は、域内の債券市場の発展を促進するため、投資信託(ABF汎アジア債券インデックス・ファンド{PAIF})を通じてフィリピン、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイの国債への投資を実施。
なお、日本とフィリピンは、両国間の経済・金融協力関係を更に進展させるため、二国間金融協力を強化していくことで合意。このため、両国は「日・フィリピン間金融協力の発展に向けての合同作業部会」を設置することになった。
両国は、今年4月8日に合同作業部会の予備会議を開催し、フィリピン側からフィリピン中央銀行、フィリピン財務省、日本側から財務省、金融庁、日本銀行、国際協力機構(JICA)、国際協力銀行(JBIC)が参加した。
また、日本とフィリピンは、以下の項目について二国間協議を継続的に行っていくことで合意した。
1.危機への対応力の強化
2.フィリピンで事業展開する企業向け資金供給の促進
3.債券市場の健全な発展の促進
4.フィリピンのインフラ開発の支援(13年5月3日の日本財務省発表より)