介護福祉士試験、フィリピン人合格率30%(全体64%)

2013/03/28

合格者数42人、福島県の老人ホーム受入者も

 

 第25回介護福祉士国家試験において、経済連携協定(EPA)に基づく外国人介護福祉士候補者のうち、128名が合格した。
 
 

 EPA候補者の受験者数は322人、合格者数は128人、合格率は39.8%であった。前年より1.9%ポイント上昇したが、日本人を含む全体の合格率64.4%を大きく下回った。ただ、2月に実施された第102回看護師国家試験におけるEPA候補者合格率9.6%(前年11.3%)よりは高かった。

 今回の試験におけるインドネシア人候補者の受験者数は184人、合格者数は46.7%であった。昨年受験したインドネシア人候補者第1陣と、今年受験したインドネシア人候補者第2陣を比べると、合格率が8.6%ポイント上昇し、45.8%となった。再受験者の合格率は55.6%であった。

 一方、フィリピン人候補者は、今回が初めての受験となった。フィリピン人候補者の受験者数は138人、合格者数は42人、合格率は30.4%であった。東京都、神奈川県、静岡県、広島県などの施設受入候補者の合格数が多かった。そのなかで、福島県白河市の特別養護老人ホーム小峰苑が受入のトバイ・ジュリエット・コパタンさんが合格している。

 なお、厚生労働省は今年の介護福祉士試験や看護師試験から、外国人候補者の受験時間を延長し問題文の漢字すべてに振り仮名を付けるなどEPA候補者に配慮した特例措置を導入した。しかし、EPA候補全体の合格率から判断すると、効果はさほど顕在化しなかったといえる。EPA合格者率は、介護福祉士試験で前年比1.9%ポイントの上昇にとどまり、看護師試験では同1.7%ポイント低下した(13年3月28日の日本厚生労働省発表などより)。